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『AIR』TV版 #5(その2)

堤防のシーンが気になったので試しに計ってみたら、1分と5秒かそこら、二種類のカットだけで持たせてました。一つは堤防に坐る往人の上半身を、これは完全に真横から。もう一つは全く同じ構図の観鈴、と極度にシンプル。数秒おきにカットが切り替わりはする…

『AIR』TV版 #5

たとえば観鈴を映す時にとくにそうなのだが、構図をほとんどいじらず、カメラを固定したまま人物なり情景なりがじっくり映される。すごい長回しってんじゃなくて切り替わりはするんだけど。まるで、そこにあるものをそのままに映すというか、実際にあるもの…

『AIR』TV版 #4,5

そんなわけで、件のシーンがリテイクされてます(違)。こっちには文句がありません。原作をきちん解体し再構成しているように思う。 とりあえず、そこで往人のモノローグは何によって代替されているのか、という方向で考えてみると、往人は冒頭からなにやら…

『AIR』TV版 #4(その3)

「おまえは笑ってろ」のシーンについて補足しておくと、往人が自分の物思いを告げずにちょっと見当外れなこと言っちゃうわけで、観鈴にはとうぜん往人の気持ちなんて理解できるはずもない、というのが原作の同シーンのキモです。たぶん。 過剰な物思いがほと…

『AIR』TV版 #4(その2)

がんばって最後まで観た。 さて、TV版の基本方針は「原作のエピソードを残しつつ観鈴寄りに一本化」である。つまり、観鈴以外との恋愛譚に配されていたエピソードが、恋愛抜きで登場する。原作で「好きな人」と言っていたところは「友達」になっているが、見…

『AIR』TV版 #4

僕にとって、往人が観鈴に「とにかく笑ってろ」というシーンは、たぶん原作のなかで最も思い入れのあるシーンのひとつだ。原作者にとってもある程度はそうであるに相違なく、とりあえずイベントCGが用意されている。 それにしても、往人は内心どう思っている…

『AIR』TV版 #3

観鈴ちん萌えキャラ化計画は順調に進行中のようです。いや、真面目な話、原作ゲームをプレイしていて、観鈴ちんに朝ごはんを作ってもらって、こんなふうに萌えたかね。 まあそれはそれとして。 画面構成で、人物をぽつんと小さく配して(時にはすみっこに)…

『AIR』TV版 #2(その2)

それはそれとして、往人さん見まくり。つまり、ゲームではAIR篇までお預けだし。アニメ化というのはつまり、最初から往人の姿を見ることができる、ということでもある。 でアニメでは固定した視点というのは存在しないから、往人をけっこう外側から(時には…

『AIR』TV版 #2

完璧だ……(滂沱と涙を流しながら)。 とりあえず動画──というかキャラの芝居が凄い。往人がポケットから人形を取り出す時にちょっと手間取る仕草とか、晴子が片手でボタンを外すとか酒瓶を一瞬取り損ねるとか。言い出せばきりがないくらい。魚採りが水の掛け…

『AIR』TV版 #1(まとめ)

で、#1の原作からの変更点をまとめておくと、「空」(高み、鳥)への志向がほぼ観鈴一人に代表・収斂されていることと、ある程度同じことだが、往人のヤバげな内面が(導入の段階では)隠されていること、となります。一人称のノベルゲームとアニメ、という…

http://d.hatena.ne.jp/NaokiTakahashi/20050404#p3 誤爆かもしれないけど一応。 いや、モノローグや台詞を増やして欲しいわけじゃないんですけどね。そう読まれてしまうんじゃないかと心配だったので、それなりに念を押したつもりだったのだけれど。むしろ…

『AIR』TV版 #1(その2)

さて、媒体の差もあれば尺の問題もあるから、アニメ化にはどうしたって、原作の編集は不可避だ。そして編集とはしばしば意味やニュアンスの変改を伴う。つまり、『地獄の黙示録』と『地獄の黙示録 特別完全版』では、事態の様相もカーツの人物像や役割や物語…

『AIR』TV版 #1(その1)

かなり前に観た。とりあえず原作云々はわりと抜きにしてフィルムとしての感想を述べますが、まず動画の使い方が間違っている。というのは主にキャラの芝居についてなのだが、顔や手(表情とジェスチュア)ばかりに意識が集中しているようで気に食わない。も…

>AIR その3

なんといいますか、TV版AIRには「観鈴と出会うまでのシーン」がほぼ存在しないので、id:imaki:20050401の記述は観鈴と出会った後を対象とします。というか、往人と観鈴が堤防で二人きりのシーンでもなきゃ、敢えて文句を付けたりしないんですが。汽笛とか船…

アニメ版AIRの海

海辺の町を舞台にした作品であるにもかかわらず、ゲーム『AIR』の画面からは海がほぼ排除されている。海とは、すぐそこにあると語られるが殆ど目前に姿を現さぬもの、いつか辿り着くべきもの、であった。だから潮騒のSEだってタイトル画面でしか聞こえない。…

千年女優

インタビュー・ウィズ・原節子。一日かぎりのインタビュー、戦中戦後の歴史とともに歩んだ大女優が自らの生涯を語り尽くす! で語られる情景を実際に映像化して見せてくれますが、このあたりの見せ方がけっこう面白い。ばらすと面白くないので紹介はしません…

メージュの志茂文彦インタビュー。つまりTV版AIRの。先月の監督の談話よりは、わかってる感じ。 ただ、気になるのは、美凪は夕暮れ、佳乃は星空、観鈴は青空、とそれぞれ領域を分け合っていて重ならないようにした、といった部分。基準はヒロインが重要な告…

『うた∽かた』#1〜#6

おお、児童文学だ──というより児童書か。あるいはジュヴナイル。中学生の一夏ちゃんは、旧校舎の掃除中にヘンな鏡からでてきたヘンな格好した女の子と、ひと夏のあいだ同居することになる。が、そのことはどうも大人たちにはとうに了承済みらしかった。そし…

『神無月の巫女』、「AICロボットアニメ」(その2)

例えば初代マクロスあたりは「快楽要素の寄せ集めただけ」みたく東浩紀に言われたりするけれど、現代の我々には単に真面目なSFアニメに見えかねない。つまりそこには、何故にアイドルソングと宇宙戦争が不可分であるかの説明があったし、地球人にとってあり…

神無月の巫女、「AICロボットアニメ」

クリスマス・イヴである。イヴといえば『ヤミと帽子と本の旅人』である。イブだったかもしれない。そしてヤミ帽といえば百合であり百合といえば『神無月の巫女』だ。というわけで神無月の巫女(アニメ版)の話を書く。 ネット上で感想を見て回ったのだが、「…

『D.C.』#23〜最終話

#23。ことりの話が大袈裟にならないのがいい。原作の持ち味をちゃんと理解している気がする。 #24。なぜ美春がラス前なのかというと、「記憶」がモチーフになっているからです。美春がやりたいことや、やっていることを素直に追っていくつくりで、とりたてて…

『D.C.』#19〜#22

色々な意味でターニングポイント。ハーレムアニメからフラレナオン祭りへ、とか。ギャルゲーのアニメ化はわりと必然的に、女の子の失恋モノになります。わりと。個人的にはアニメ版『To Heart』の志保が白眉かと思いますがそれはともかく。 そして魔法の時間…

『Rozen Maiden』#1〜#3

何かと幸せ。具体的にはメアリー・ポピンズが来たぐらい。叱られたい。 真紅は声といい口調といい随分とお姉さんみたいである。ジュン君にはお姉ちゃんが既にいるのだけれど、この姉弟はといえば大人のいない家で子供二人で途方に暮れている、という図にしか…

『D.C.』#16〜#18

ようやくさくらの家に行ったし婆ちゃんも出てきた。ところで、日本に普通に住んでる婆ちゃん(それも主人公の祖母)が魔女だったりすると、ちょっと児童文学めいた感じで好ましい。そう感じるのは私だけですか。そういえばゲーム版をやっていた時には、梨木…

『D.C.』#8〜#15

二クール目に入ってからいきなり真面目に原作に沿った話をやりだした感じ。そして次はいよいよさくらの家に行くのである。いやもう、もしかしたらあの家とばーちゃんが出て来ないんじゃないかと、かなり心配でしたことよ。しかし、なんか2クール目に入った…

『D.C.』#5〜#7

だいぶ見やすくなって来た。#5は頼子さんの登場篇なんだけど、美春やことりの紹介篇(#3、#4)とは比べものにならないくらいよくできている。つまり普通。 いい感じでヌルく、そこそこ幸せ。

『D.C.〜ダ・カーポ〜』 #1〜#4

さて以前に清水マリコ『君の嘘、伝説の君』を読んだ時はReborn's DayのイヅタだのD.C.の頼子さんだのを思い出したりしたわけですが、『ネペンテス』だとKanonとやっぱりD.C.の芳乃さくら、時間を止めて待っていた女の子になります。 いい機会なので、まだほ…

リピュア(ストーリーズ)#10〜13

#10-a。咲耶は切羽詰ってるんだけど、春歌はなんか余裕があるねえ。自足しているというか。ないものねだりはしない子なのかしら。サムライが主君に求めるものなどあるものか。あるいは、騎士の恋愛は姫君に何も求めない。なんで春歌の話ばかりしてますか。 #…

アニプリ#9-10補遺

衛について考えると、たとえば春歌なら兄といっしょに薙刀や弓の修行をしたいとは思うまい。白雪は兄と一緒に料理をしたいと思うか? 思うかもしれないが、それがメインではなかろう。また鞠絵は現実家だから、例えば同じ本を読みたいという望みがあったとし…

アニメ版『シスタープリンセス』ファンへの100質問

せっかくなので。 1. あなたのお名前は? ──今木。 2. アニプリ歴は? ──放映当初からちらほらと観る機会はあったが、本腰入れたのはこの9月から。 3. アニプリを知ったいきさつは? ──放映始まって間もないころ、たまたま京都に行ったら見せてくれる人がい…