アニプリ#9-10補遺

 衛について考えると、たとえば春歌なら兄といっしょに薙刀や弓の修行をしたいとは思うまい。白雪は兄と一緒に料理をしたいと思うか? 思うかもしれないが、それがメインではなかろう。また鞠絵は現実家だから、例えば同じ本を読みたいという望みがあったとしても、実現しなくとも何とも思うまい(それはそれでやるせないんだけど)。だが衛は一緒に何か運動をしたいわけで。だから、春歌や白雪ならそれだけである程度の満足感は得られるところで、衛は疎外感を抱かざるを得ない、という構図があるように思う。彼女の場合、兄と一緒に何か同じことをする、というのがどうしても必要でね。だから、形式的には兄を独占することになるんだけど、それでようやく、他の妹たちと同じ位置に立てる、という所があってね。だから衛は「泳げないってことを、ボクにだけ教えてくれたから」と言うわけなんです。ああ見えて意外と難儀というか世話を焼かす奴である、というのはリピュア#6-aでもわかるんですが。