2004-11-01から1ヶ月間の記事一覧

散華

http://www.page.sannet.ne.jp/hirasho/diary/diary0411.html#30p7 要は死にたいってことじゃないのかしら。美しく、あるいは何かのために。愛のために死ねる朝を探しているのか(「勝利者達の挽歌」)、みたいな。 あと、太宰治『散華』。個人的には、「供…

PEACH-PIT『Rozen Maiden』3巻(幻冬社)

真紅が子供みたく膝を抱えて坐ったり、頬杖ついてベッドにうつぶせになったりするのがえらく可愛い。ありえない。あまつさえ、裁縫してるジュン君の指先をうっとりと見つめたりする。もちろん、あんなドレスを着ていてはこんなことはできないので(雛苺なら…

桜庭一樹『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet』

法月綸太郎『密閉教室』、の島田荘司による解説(調べてみたら解説じゃなくてノベルス版巻末の「薦」でした)、みたいな話。チャンドラー・マニアの主人公のセリフは日本の高校という場所ではひたすら空回りするよりなく、とか、刃が立たぬ巨大な筋肉に切り…

『D.C.』#23〜最終話

#23。ことりの話が大袈裟にならないのがいい。原作の持ち味をちゃんと理解している気がする。 #24。なぜ美春がラス前なのかというと、「記憶」がモチーフになっているからです。美春がやりたいことや、やっていることを素直に追っていくつくりで、とりたてて…

『D.C.』#19〜#22

色々な意味でターニングポイント。ハーレムアニメからフラレナオン祭りへ、とか。ギャルゲーのアニメ化はわりと必然的に、女の子の失恋モノになります。わりと。個人的にはアニメ版『To Heart』の志保が白眉かと思いますがそれはともかく。 そして魔法の時間…

『Rozen Maiden』#1〜#3

何かと幸せ。具体的にはメアリー・ポピンズが来たぐらい。叱られたい。 真紅は声といい口調といい随分とお姉さんみたいである。ジュン君にはお姉ちゃんが既にいるのだけれど、この姉弟はといえば大人のいない家で子供二人で途方に暮れている、という図にしか…

『D.C.』#16〜#18

ようやくさくらの家に行ったし婆ちゃんも出てきた。ところで、日本に普通に住んでる婆ちゃん(それも主人公の祖母)が魔女だったりすると、ちょっと児童文学めいた感じで好ましい。そう感じるのは私だけですか。そういえばゲーム版をやっていた時には、梨木…

『D.C.』#8〜#15

二クール目に入ってからいきなり真面目に原作に沿った話をやりだした感じ。そして次はいよいよさくらの家に行くのである。いやもう、もしかしたらあの家とばーちゃんが出て来ないんじゃないかと、かなり心配でしたことよ。しかし、なんか2クール目に入った…

ライトノベル好きに「初めての○○」10の質問

募集されてるようなので。義を見てせざるは勇なきなり。 初めて読んだ角川スニーカー文庫作品は何ですか? ──秋津透『魔獣戦士ルナ・ヴァルガー (1) 誕生』 初めて読んだ電撃文庫作品は何ですか? ──高取英『聖ミカエラ学園漂流記』 初めて読んだ富士見ファ…

『D.C.』#5〜#7

だいぶ見やすくなって来た。#5は頼子さんの登場篇なんだけど、美春やことりの紹介篇(#3、#4)とは比べものにならないくらいよくできている。つまり普通。 いい感じでヌルく、そこそこ幸せ。

清水マリコ『ネペンテス』

読了。天沢退二郎っつったけど、徒党を組んでバトルだの宝捜しだのをしないわけで、『ゼロヨンイチロク』が『光車』に似てるとか、そういうのとはちょっと違う。まあ天沢退二郎にも児童文学にも色々あるわけで。ともあれ、作家があとがきで自註するような深…

『D.C.〜ダ・カーポ〜』 #1〜#4

さて以前に清水マリコ『君の嘘、伝説の君』を読んだ時はReborn's DayのイヅタだのD.C.の頼子さんだのを思い出したりしたわけですが、『ネペンテス』だとKanonとやっぱりD.C.の芳乃さくら、時間を止めて待っていた女の子になります。 いい機会なので、まだほ…

くきゅくきゅ

ところで実際に声優が喋るのを聞いてみると、いわゆる「喉の奥でくつくつと(笑う)」という感じに近い。鳩のように、とか。奇矯に見えるのはまさに表記法の問題なので、恐らくそれ以上のものではないのである。逆にいえば、そこでは「喉の奥でくつくつと」…

ようやく最近の本命であるところの清水マリコ『ネペンテス』にとりかかる。良い。うっかり「しまった」って言いそうなくらい。あんまり良いので読み進めるのがもったいないぐらい。まあ一言でいえば天沢退二郎の書くような、暗い児童文学系ファンタジー、な…

桜庭一樹『GOSICK』III

正しい「萌える探偵小説」ではないかと。正しい、というのは、パロディ臭やスカした嫌味(わかるだろ?)抜きで普通に萌える、という意味で。そして、萌え描写と探偵小説的趣向がきちんと融合している点で。 今回は「電話越しに事件の話を聞いただけで解決」…

『電撃!! イージス5』(その2)

谷川流の文章は読みたいが頭と心にあまり負担をかけたくない、というニッチな欲求にピンポイントで応える『電撃!! イージス5』を読み返してたり。こんな趣向でもやっぱり谷川流だなあと思うのは例えば『この数日間、風呂も覗かなければ寝込みも襲わない、暗…

スニーカー文庫に「長森浩平」というペンネームの作家がいた(『タイピングハイ! さみしがりやのイロハ』の著者)のでちょっと驚く。

谷川流『電撃!! イージス5』(電撃文庫)

他愛なくてヌルい。そこそこ幸せ。たまにはこんなのも悪くない。さして印象には残らないがなんとなく読み返してしまう(かもしれない)。ツボはといえば、男の子がおさんどんやっているあたり──同好の士発見、ところで『イージス』の主人公って料理上手だっ…

システリック深海を読み終わりました。最新版まで。 それにしても長かった。読み終えてしまうと、もはや人生の目的を見失ったような気さえするほどに。 もちろん寝ても覚めても頭を離れない程度には面白かったわけですが、それはそれとして、各メディアの原…