谷川流『電撃!! イージス5』(電撃文庫)

 他愛なくてヌルい。そこそこ幸せ。たまにはこんなのも悪くない。さして印象には残らないがなんとなく読み返してしまう(かもしれない)。ツボはといえば、男の子がおさんどんやっているあたり──同好の士発見、ところで『イージス』の主人公って料理上手だったかなあ──とかそういうのひっくるめて波多野鷹『あいびぃ屋敷 交差点』コバルト文庫)シリーズ。って誰も知らないか。『あいびぃ屋敷』はそういう(たいして面白くはないけれどなんとなく読み返してしまう)少女マンガをイメージして書かれた、といったことを波多野鷹は語っていたが、イージス5もなんとなく、なんか昔こんな少女マンガなかったか、という感じで読める。たまにあるでしょ、少女マンガとかコバルト文庫で戦隊モノやっちゃうのが。萌えというよりあっちに近いんじゃないかなあ。なんか女の子向けくさい気がむしろする、というか女の子が戦隊組んでりゃ普通は(TVアニメとか)は女の子向けか。いっそ電撃文庫ってのは忘れた方がいいんじゃないこれ?

 買おうかどうか迷っていたのだが、たまたま目に入ったp37を読んでで購入決定。主人公に特別な存在意義があったりすると萎えるクチなので。あと、敵側の描写を一切しないとかそういうの含めて、嫌味なく仕上がっていると思う。あとアレだ、主人公の年齢がヒロイン陣よりわりと上なので、そのへんの距離感もいい感じにヌルくてよろしいかと。

 『学校を出よう!』と違ってすぐに感想書ける。