2006-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『OVERMAN キングゲイナー』

そんなわけで、きょうはキングゲイナーの日なのである。 実は昨年末ようやく全話観たのだが、楽しかった、という以外の感想がいっそ野暮と思えるほどに、これは楽しいアニメでした。 とりあえず、恋するオトコノコ(メガネ男子)が好きなら観ないと損である…

荒山徹『魔岩伝説』

ネタバレします。 仏力ビーム? 最後の最後、あの宝塔は実は蓄積せし仏力を放つための砲塔、なんて話がいきなり出てきます。隆慶一郎や山田風太郎の名が挙げられることが多い荒山徹ですが、霊的要素の扱いはむしろ古橋秀之だと想います。このままでは仏性を…

荒山徹『魔風海峡』

偏った感想を書きます。原作に忠実なレビューは以下リンク先を。 http://internet.kill.jp/d/200601.html#d03_t1 http://www.so-net.ne.jp/e-novels/hyoron/syohyo/72.html だ、大朝鮮帝国!? というか半島英雄伝説。 本書の真の主人公は、腐敗した李朝を打倒…

中島梓『小説道場』第十回より(3/25)

実は、先生は──先生にとってはあまりにも、天性身について自然きわまりないことで、何一つ考えもせずにできるもんだから、諸君がさあ、視点ってわからないというの、どのぐらい本当にわかんないのか、想像もつかなかった。なんでわからんのだろうな。江森*1…

人称と視点

複数の視点があれば三人称、ではなく、人称と視点は別モノではないかと。 ちなみに私の「人称」「視点」の用法は中島梓『小説道場』に全面的に依拠しています。こちらを参照。例えば「三人称・一人の視点」は一人称に極めて近いのですが、それでも別物である…

竹宮ゆゆこ『とらドラ!』

今度は三人称だ! もっとも、最初と最後を除けば「三人称・竜児の視点」で一貫しており、竜児の一人称に限りなく近いとはいえる。だが三人称であるので「竜児の(まだ)知らないこと」を語ることができる。それどころか、この世界の誰もまだ知らないことさえ…

翠星石の人工無能

http://info.from.jp/mu/robom.cgi?nonono=4555 via http://d.hatena.ne.jp/KeiKomori/20060313 楽しい。「性悪人形」と言えば「チビ人間」と返す正しい翠星石である。JUM君はいつもいつもこんな楽しい思いを……っ!

『魔法少女リリカルなのはA's』#1〜#4

#1、#2 なのはがフェイトの名前を呼んで、フェイトが助けに来て──という展開だけで幸せすぎて死ぬ。 ヴィータの空中機動はバックパックのバーニアを噴かしている、間違いない。とりあえず、ラケーテンでなのはをふっ飛ばした後で追撃に入るときの、急降下の…

『ネクラ少女は黒魔法で恋をする』

ぎゃー! ぎゃあ、なんちゅう感想があるか、とは思いますが。 ネクラ少女のモノローグがぐさぐさ刺さる。ええいこのネガティブお姫様! いーたん女の子バージョンかい! お前は俺か! もちろん僕はネクラ少女であったことは一度もないのだけれど。 ぎゃあぎ…

[novel]上月雨音『SHI-NO』

不健康そうな小学生が体育座りしている! まで読んで買った。 イラストが好き。わたしゃ瞳孔系*1に弱い。 で、しずるさんが眼をキラキラさせながら猟奇殺人を追っかけてしまうタイプなら、志乃ちゃんはついフラフラと引き寄せられるタイプです。ああ志乃ちゃ…

長谷敏司『円環少女(2) 煉獄の虚神(上)』

メイゼルたんは相変わらずのド変態でした。クラスメイト(委員長・眼鏡っ娘)の泣き顔にハアハアしてるんじゃありません。 彼女にとって「好き」とはつまり、泣き顔が見たい、屈服させたい、というものですが、ならば、「好かれたい」という欲望はどのような…

[novel]荒山徹『高麗秘帖 朝鮮出兵異聞 李舜臣将軍を暗殺せよ』(祥伝社文庫)

柳生も朝鮮妖術もない*1けど朝鮮はたっぷり出て来る、というかそれしか出てこない、荒山徹のデビュー作。 とりあえず、当時の朝鮮半島の雰囲気にどっぷり漬かるのにうってつけ。なんたって主人公は李舜臣だし、巻頭には地図までついている。曰く、「1597…