柴村仁『我が家のお稲荷さま。』4

 満ち足りた。
 そんなわけで、夏休みの次は神無月が通り過ぎる、つまりはただそれだけのお話。十二歳の少年は日々変わってゆくのです。
 言葉にならない機微、あるいはありふれた話だからことさらに言葉にする必要も意味もない、そんな機微をうまくとらえた作品、ではないかと思った。
 槐のフォローは次巻でよかったのではないのかしら。