『D〜その景色の向こう側〜』

僕は生まれつきお酒が好きだ。

夜空も好きだ。

 「僕」はある時、ふいに夜の雪原をゆく列車の最後尾のデッキに立っている自分を発見するのだけれど(なんて魅惑的な導入なんだ)、いきなりこんなことを言う。もちろん自分でも、なぜ記憶もないくせにそんなことを知っているのかわからない。そういうシーンが随所にあって、読み進めるうち、唐突なモノローグがだんだんと文脈をなしてゆくのが面白い。ただ、およそ日本語になっていない文章が頻発するのが難点。けれど、好きか嫌いかといわれれば好きなので触れておく。
 なにしろ、そろそろクリスマスなので──知らない人のために言っておくと、これは、とあるクリスマス・サガにまつわるお話なのです。

 追記。この秋にリニューアルされて、現在体験版がダウンロード可能であるようです。
http://www.ocarina-soft.jp/
http://www.j-node.co.jp/jdm/dlp.php?dlf_no=416

 以前書いた感想はこのへん。
http://imaki.hp.infoseek.co.jp/200401.html
http://imaki.hp.infoseek.co.jp/200402.html