誰かがどこかで誉めていたのだけれど、たとえば『なのは』第一期#9の前半とか特に、なのはさんが、身の丈に比していささか大きすぎるあの杖を持て余し気味に見える点は特筆されてよい。この頃の彼女はまだ、砲撃にも、というか自分が戦うこと事態に、違和感を持っている頃だ。「戦うことしか、ないんでしょうか」「ぶつかり合うのは仕方ないのかもしれない、だけど……」。あるいは決意はあっても身体が追い付いていない。
 けれどもあの劇場版のせいで、なのはさんは当初より好戦的な、生れついての砲撃魔導師である、ということになってしまいそうで、僕はそれがたまらなく嫌なのだ。