地獄の黙示録 特別完全版


 ああ異界譚ね。川を遡って航海した先が異界だった、なんてまんまじゃないか。仲間がどんどん減っていく、というのは、なんかオデュッセウスかシンドバッドみたいな。「戦争。アメリカ。」ってのは何かが違う気がしました。もっとも、『金枝篇』がわざとらしくも映ったりするけれど、具体的な歴史的背景と個々のキャラの人間性に照準した追加シーンのおかげで、神話的になりすぎない。あるいは、神話性とはそれを担う者のキャラクターや背景とは関係がない、というべきか。


 よく言われる通り、音楽と映像の合わせ方がかっこいい。特に歌モノ。おそらく、真下耕一版『EAT-MAN』の元ネタ。


 なんだっけ? 外務省がアジアの途上国に日本のアニメを無償で提供するんだっけ? なんかそんな話を最近聞いて、それつながりで、ベトナムでは『装甲騎兵ボトムズ』が人気だって話をどこかで読んで、ああクメン篇ね、というか元ネタの『地獄の黙示録』観てねえやヘルシングでもアポカリプス・ナウとかゆってたのに、とかそんな感じで観ることにしたのだっけ。あとトミノが褒めてたし。


 あと、ダーティペアのコスチュームの元ネタな。でクラッシャージョウ劇場版にもちょろっと出た。知らない人もいるかもなので一応。