キャラコレ衛と『シスター・プリンセスRe Pureセレクション』(電撃文庫)購入。これで所有シスプリアイテムは三倍に。


 でキャラコレ衛読んだ。うわダメだよこの子。ひらしょーさんが「この子、何も見えてない」というあまりに的確なコメントを寄せておられましたが、まさにそれ。
 説明が足りないか。
 衛ってのはつまり「遅れ」だ。現実に対して歳月に対して肉体に対して、彼女の意識はいつも遅れる。だから衛が何も見えてないってのはまあその通りなんですが。これが四葉ならは観念なり理窟なりが先行する。鈴凛は未来を先取りして現在を「未来からの追憶」にしてしまう。さもなければ「過去から現在を追憶している」(三浦雅士『メランコリーの水脈』、講談社文芸文庫、46頁)。後者は奇矯ないいかただが、要は過去を基準に現在を測量するがごとき。鈴凛はそうした自分に後ろめたさを感じる程度には健全なので、かえってややこしい子なんだけど。というのがリピュア#9-aから遡行的に再構成されるわけですが。ともかく、かれらには色々なものが見えすぎるのだ。しかし衛はたんにわけもわからず理不尽だと抗議するだけだ。衛があの妹たちの中では普通の人に見えるのはそのへん。
 象徴的なのは、衛はカレーを作り始めてから自分にはカレーも作れなかったのか、と認識するんだけど、四葉はドーナツを作って兄チャマを迎える用意を済ませてからそうする点である、とか。
 余計にわからない。