『猫の地球儀』

http://flurry.hp.infoseek.co.jp/200403.html#01_2
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 『気にすんなバカ。坊主の言うことなんかいちいち真に受けてんじゃねえよ』

 「うろ覚え」だけあって随分と出鱈目な気がしますね。「この手のストーリー」も「こんな構造の話」もないもんだ。どうも焔と幽をごっちゃにしてるし(わざとだろうけど)。

 少なくとも、ひとつ言っておくと、僕は、楽が死んだ「にもかかわらず」幽が地球儀に行ってしまった、という風に読んでいて、だからああした展開の結果として幽が地球儀に行ったのが、未だに不思議でならない。


 可能性可能性と鬱陶しいんだよ。他の可能性を想像し現実と置き換える(つまり可能性と現実と等価とみなす)、それで? 一体どうしようって言うんだい? そりゃ、わざわざ永遠の世界に行かなくともハッピーエンドを迎えるべきさ。だが現に浩平は消えちまう。他の可能性を考えれば観鈴が生き返るってのか? コーディリアが死ななかったら? オセローがもう少し慎重だったら? ヒースクリフは? エイハブ船長は? 堂島コウは? ランドール・コーンウォークが正しくてコウは間違いか? 幽が地球儀に行ったのが間違っていて、反社会的であってはどうあってもいけないとでもいうのか?

 ああ、秋山瑞人が『猫の地球儀』において「夢は反社会的にしか叶えられない」ということを描いている、というのは嘘です。「反社会的になることもある」というのなら、まだしも本当ですが。反社会性と地球儀への夢が偶々結びついたのがスカイウォーカーだ、とはいえますが、地球儀へ行きたがったのはスカイウォーカーのみである、とはいえないから。

http://www.creator.club.ne.jp/~jagarl/diary200304b.html#2003-4-22-2