『恋するオルランド』メモ(第3巻)

 https://imaki.hatenadiary.jp/entry/20181223/p1https://imaki.hatenadiary.jp/entry/20181230/p1のつづき。
 http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.0.htmlを読みながらメモを取ったもの。一覧性のあるあらすじが欲しかったのです。
 なお、ブラダマンテに関しては、「リナルドの妹」としか書かれていないのですが、便宜的に「女騎士」と付けました。


■第3巻
◇1章 タタール王マンドリカルドの登場
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.3-1.html

タタール王マンドリカルド、パラディンオルランドによって父アグリカンが殺されたことを知り、自分の個人的な武勇のみで仇を討つことを決意い、タタールを後にする
タタール王マンドリカルド、アルメニア地域のとある泉で裸の美しい乙女に出会い、泉は妖精が作ったものであり、セリカン王グラダッソやグリフォンとアクィラントの兄弟、その他多くの騎士と淑女たちを閉じ込めていると聞く
タタール王マンドリカルド、丘の向こうの城に、剣を除くヘクトルの武具がしまいこまれていることを聞く
ヘクトルの名剣ドゥリンダナは彼の死後、アマゾンの女王ペンテシレイアに渡り、さらに子孫を経てアルモンテへ、そしてパラディンオルランドアルモンテからそれを奪ったのだ
・名剣ドゥリンダナを除くヘクトルの武具はアイネイアスに与えられていた
タタール王マンドリカルドは乙女と共に、ヘクトルの武具を手に入れるため出発する


◇2章 マンドリカルドがヘクトルの武具を手に入れること
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.3-2.html

タタール王マンドリカルド、第一の試練としてセリカン王グラダッソと戦い、これを打ち負かす
タタール王マンドリカルド、魔法の城での冒険の末、妖精からヘクトルの武具を与えられるが、同時に名剣ドゥリンダナ以外の剣は決して身に着けない、という誓いを立てさせられる
タタール王マンドリカルドがヘクトルの武具を勝ち取った結果、セリカン王グラダッソ、イソリエル、チェルケス王サクリパン、グリフォンとアクィラントの兄弟、その他大勢の騎士が解放される


◇3章 不死身のオッリロと海魔オルク
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.3-3.html

タタール王マンドリカルドとセリカン王グラダッソ、共に旅をする
グリフォンとアクィランテの兄弟、白服と黒服の乙女と出会い、助けを求められる
・乙女の願いとは、不死身の悪党オッリロを殺すことである
グリフォンとアクィラントの兄弟は何度も不死身のオッリロを両断するが、オッリロはすぐさま体を元通りにし復活する
・巨人を捕虜にして牽引する騎士が姿を現す
タタール王マンドリカルドとセリカン王グラダッソは、とある海岸で乙女ルキアナが鎖につながれているのに出会う
・彼女は海魔オルクの生贄としてそこにつながれているのだ
タタール王マンドリカルドとセリカン王グラダッソは乙女ルキアナを助けるため、海魔オルクと戦う
タタール王マンドリカルドは策を講じ、海魔オルクを巨大な裂け目の中に落とすことに成功する
タタール王マンドリカルド、セリカン王グラダッソ、乙女ルキアナの三人は海岸沿いに進み、やがて乙女ルキアナの父、キプロス王にしてロードス王チバーノの船に乗り込む
・海魔オルクが再び姿を現し船を襲うが、なんとか逃げ切り、船はアクア・モルタ(スペインとフランスを分断する山の中にある)の海岸に流れ着く
タタール王マンドリカルドとセリカン王グラダッソ、馬に乗って情報収集に出かけ、アフリカ王アグラマンテとシャルルマーニュが戦っているのに出会う


◇4章 ルッジェーロとブラダマンテの出会い
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.3-4.html

・アフリカ騎士ルッジェーロとパラディンリナルドがともに徒歩で一対一の戦いをしていると、シャルルマーニュ軍が劣勢となり、敗走する
・2人の決闘は戦場の混乱のため中断を強いられる
パラディンリナルドは見失っていた名馬バヤールを探し、森へと入って行く
・アフリカ騎士ルッジェーロも名馬フロンティノを見失っていたが、歩いているうちにふたたび見つけることができた
・アフリカ騎士ルッジェーロ、リナルドの妹である女騎士ブラダマンテとアルジェリア王ロドモンが戦っている現場に至り、片方がキリスト教徒で片方が異教徒と見分け、キリスト教徒側が敗走していることを伝え、キリスト教徒側に撤退を勧める
・女騎士ブラダマンテ、戦場を離れようとするが、アルジェリア王ロドモンは非礼にも拒む
・アフリカ騎士ルッジェーロ、アルジェリア王ロドモンの非礼に憤慨し、自分がロドモンと戦っているうちに立ち去るよう女騎士ブラダマンテに言う
・女騎士ブラダマンテ、一度はその場を離れるが、自軍に追いつけないことを悟り戻ってくる
・アフリカ騎士ルッジェーロ、アルジェリア王ロドモンに強烈な一撃を加え、ロドモンは剣と手綱を取り落とし、意識は朦朧となる
・アフリカ騎士ルッジェーロ、無防備になった相手への追撃は行わず、距離をとる
・女騎士ブラダマンテ、本来自分に向かってきていた敵による危害にさらしたまま置き去りにしたことをアフリカ騎士ルッジェーロに詫びる
アルジェリア王ロドモン、意識を取り戻し「礼儀正しさによって自分を負かした男」とこれ以上戦う気はないと述べ、その場を去る
・アフリカ騎士ルッジェーロ、彼女の性別を知らないまま女騎士ブラダマンテと同行することを主張する
・アフリカ騎士ルッジェーロは自己紹介し、自らがヘクトルの子孫であると告げる
・女騎士ブラダマンテも自己紹介し、自らがクレルモン家の生まれであり、パラディンリナルドの妹であると述べる
・女騎士ブラダマンテを男だと思い込んでいたアフリカ騎士ルッジェーロは驚き、兜を取ってくれるように頼む
・女騎士ブラダマンテの素顔を目にし、アフリカ騎士ルッジェーロはうっとりする
待ち伏せしていた兵により、兜をかぶっていなかった女騎士ブラダマンテは頭に怪我をする
・あたりの敵を追撃しているうちに、2人は別れ別れになってしまう


◇5章 ヘクトルの武具を巡る争い
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.3-5.html

・女騎士ブラダマンテとはぐれたアフリカ騎士ルッジェーロ、2人の異邦人の騎士と出会う
・異邦人の騎士の1人はタタール王マンドリカルドであり、アフリカ騎士ルッジェーロに向かい、何の権利によってその紋章が書かれた盾を持っているのだ、と問う
・アフリカ騎士ルッジェーロ、自分がヘクトルの子孫であることを宣言し、逆にタタール王マンドリカルドに、彼がヘクトルの武具に対し権利を主張するわけを尋ねる
タタール王マンドリカルドは彼がヘクトルの鎧を手に入れた経緯を説明し、どちらがトロイアの象徴を身に着けるのに相応しいか武力で決着をつけよう、と申し出る
・アフリカ騎士ルッジェーロはこの提案に異存はなかったが、相手が剣を帯びていないのを見て躊躇する
タタール王マンドリカルドは、そのことは決闘をするに問題はないと主張し、さらには名剣ドゥリンダナを手に入れヘクトルの武具をすべて揃えるまでは剣を身に着けないと誓ったとも言う
・そこへ、もう一人の異邦人の騎士、セリカン王グラダッソが名剣ドゥリンダナを手に入れる優先権は自分にある(というのは、そのためにフランスに侵攻したので)、と主張する
タタール王マンドリカルドとセリカン王グラダッソ、傍らの木を剣のかわりに引き抜いて、それで争い始める
・そこへ、騎士フロリマールと妻フロリドリがやってくる
・騎士フロリマールは、名剣ドゥリンダナの持ち主であるパラディンオルランドのもとへかれらを案内する、と言って争いを調停する
パラディンオルランドは「笑いの川」の魔法にやられており、騎士フロリマールひとりでは助けられそうにない
・騎士フロリマールが冒険に必要な人数として提示した数はその場にいた人数より一人少なく、くじ引きの結果、タタール王マンドリカルドは不参加となる
タタール王マンドリカルド、パリ手前に布陣するアフリカ王アグラマンテの野営地に辿り着く


◇6章 オルランド救出作戦
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.3-6.html

・第2巻の末尾でパラディンオルランドは「笑いの川」へ飛び込んでいた(泉じゃなかったのか?)
・アフリカ騎士ルッジェーロ、セリカン王グラダッソ、騎士フロリマール、その妻フロリドリは、パラディンオルランドの救出を行う
セリカン王グラダッソ、名剣ドゥリンダナを手に入れるためパラディンオルランドとの決闘を始めるが、仲間たちの説得と、小人が嘆願したことにより戦いをやめる
パラディンオルランドと騎士フロリマール、その妻フロリドリはパリへ向かい、アフリカ騎士ルッジェーロとセリカン王グラダッソは小人についていくことにする
パラディンオルランドたちがパリ手前まで来ると、パリはアフリカ王アグラマンテにより包囲され、アグラマンテの軍の中には、アルジェリア王ロドモン、タタール王マンドリカルド、スペイン騎士フェッラウ、新たに到着したセリカン王グラダッソなどがいる
シャルルマーニュは打って出る作戦を主張し、パラディンオルランドと騎士フロリマールもこれを支持する
・アフリカ騎士ルッジェーロと判れた女騎士ブラダマンテは、隠者のもとで頭の怪我を見るため髪を切られ、負傷を治す
・女騎士ブラダマンテ、隠者の住処を出て1人で旅をする途中、森で馬を降りて眠りにつく
・王女フロデスピナ(1巻2章参照。スペインの王女?)がそこへやって来て、髪を切った女騎士ブラダマンテを男だと思い込む
(中途半端だがここで終わり)

『恋するオルランド』メモ(第2巻)

 https://imaki.hatenadiary.jp/entry/20181223/p1のつづきです。
 http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.0.htmlを読みながらのメモ。一覧性のあるあらすじが欲しかったのです。


■第2巻
◇第1章 ルッジェーロの捜索が始まること、そしてリナルドは捕虜になること
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.2-1.html

・アフリカ王アグラマンテ(当該箇所には「アグラマンテ王」とのみ記載されているが、17章でアフリカの支配者であることが間接的に示されるので、以降「アフリカ王アグラマンテ」と呼称する)、フランスへの侵略を企図する
・王の顧問ソブリノ(『恋するオルランド』にはソブリノが何者かの記載はないが、ブルフィンチシャルルマーニュ伝説』に従いこう呼称する)、アフリカ人アトランテの手によりカレナ山に閉じ込めらているルッジェーロ抜きにはフランス侵攻を行うべきではない、と述べる
・ルッジェーロはアフリカ王アグラマンテの母方の従弟である
・顧問ソブリノの助言は採用され、アフリカ王アグラマンテはルッジェーロの捜索を命ずる
・カタイの首都アルブラッカは未だ女武者マルフィーザによる包囲攻撃下にある
パラディンリナルドは、騎士アストルフォ、バビロンの騎士イロルド、バビロンの紳士プラシルドとともに新たな敵であるパラディンオルランドを探しに出発する(この時点でリナルドは名馬バヤールに、アストルフォは名馬ラビカンに騎乗していると思われる)
パラディンリナルド一行は乙女と出会い、乙女の姉妹(姉or妹)が悪漢(2巻6章でアリダノという名と、妖精モルガナの手の者であることが明かされるhttp://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.2-6.html)に捕えられていることを告げる
パラディンリナルド一行は乙女の姉妹を救出するため悪漢と戦うが、バビロンの騎士イロルドとバビロンの紳士プラシルドは敗れ、湖に投げ込まれてしまう
パラディンリナルドも悪漢に殴り倒され、湖に投げ込まれそうになるが、抵抗する
・その間に囚われの乙女は姉妹の手によって解放される
・騎士アストルフォ、2人の乙女(姉妹)の説得により、その場を立ち去る
・騎士アストルフォは名馬バヤールに乗り、乙女のうち1人は名馬ラビカンに、もう1人の乙女はバビロンの騎士イロルドの馬に乗る


◇第2章 オルランドグリフォン兄弟を救出すること
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.2-2.html

・異教徒の騎士フロリマール、パラディンオルランドの後を追い出発する
グリフォンとアクィラントの兄弟、同様にパラディンオルランドの後を追い出発する
グリフォンとアクィラントの兄弟、浜辺の城に招待されそれを受け入れる
グリフォンとアクィラントの兄弟、パラディンオルランドから名馬ブリリアドロを盗んだ乙女オリジッレと出会い、パラディンオルランドは死んだと告げられる
グリフォンとアクィラントの兄弟、乙女オリジッレとともに処刑されそうになるが、そこへ見知らぬ騎士がやってくる
・カタイの首都アルブラッカでは、女武者マルフィーザとチェルケス王サクリパンが戦っていたが、激闘の途中で使者がやってきて、チェルケスがタタール王アグリカンの息子、マンドリカルドによる侵略を受けていることを伝える
・チェルケス王サクリパンの馬は名馬フロンティラッテ
・決闘はわずかな時間中断されたのみで再開される
・ロドモン(ブルフィンチシャルルマーニュ伝説』によればアルジェリア王となっており、以下便宜上そう呼ぶ)、単独でフランスへの侵略に出発する
・アフリカ王アグラマンテ、ルッジェーロをカレナ山から連れ出すには美姫アンジェリカの持つ魔力を打ち消す指輪が必要だと考え、指輪を手に入れた者は一国の王にすることを約束する
ドワーフの泥棒ブルネロ、この盗みを実行することにする
パラディンオルランド、乙女オリジッレに名馬ブリリアドロを盗まれたため、徒歩で旅をしている
パラディンオルランドグリフォンとアクィラントの兄弟と乙女オリジッレがオルガンガの庭園の蛇の餌にされそうになっているところを救出する
・乙女オリジッレとグリフォン、相思相愛になっている
パラディンオルランドグリフォンとアクィラントの兄弟を口実をつけて追い払い、乙女オリジッレに求愛する


◇第3章 オルランドと魔女ファレリーナ
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.2-3.html

パラディンオルランドが乙女オリジッレを口説いていると、白い婦人用馬に乗った乙女がやってくる
・白い婦人用馬の乙女、パラディンオルランドがオルガンガの魔女ファレリーナの庭園のすぐ近くまで来ていることと、庭園を守る竜に食われないための方法を教え、さらに庭園の地図や魔女ファレリーナの居場所に関する記述がなされている本を与える
・白い婦人用馬の乙女、パラディンオルランドに、魔女ファレリーナは魔法の物質を切り裂くことができる剣(6章で名剣バリサルダという名だと判明する)を作っていること、剣はオルランドを殺すためのものであることを伝える(オルランドの肌はダイヤの硬さで、足の裏以外の部位が怪我をすることがないため。1巻4章http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.1-4.html参照)
・運命の本を読んだ魔女ファレリーナは、パラディンオルランドが彼女の庭園を破壊するためにやって来ることを知っていた
パラディンオルランド、庭園に入ることができるのは日の出の時間だけだと知らされたため、翌朝まで眠ることとする
・乙女オリジッレ、グリフォンと合流しようと考え、名馬ブリリアドロと名剣ドゥリンダナを盗み去る
・目を覚ましたパラディンオルランド、名馬ブリリアドロと名剣ドゥリンダナが盗まれたことに憤慨するが、冒険を中断することはせず、楡の木を引き裂いて剣の代わりとする
パラディンオルランド、庭園を守る竜を撲殺する
パラディンオルランド、城へと辿り着き、魔女ファレリーナを捕え、魔法の剣(名剣バリサルダ)を奪う
・魔女ファレリーナ、庭園から出る方法を尋問されるも答えず


◇第4章 オルランドがファレリーナの庭園を崩壊させること
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.2-4.html

パラディンオルランド、本を持っていたことを思い出し、本の指示に従って庭園を崩壊させる
・魔女ファレリーナ、パラディンオルランドに慈悲を乞い、別の場所で捕えられている囚人の解放を誓う


◇第5章 大泥棒ブルネロ
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.2-5.html

・カタイの首都アルブラッカではチェルケス王サクリパンと女武者マルフィーザの一騎打ちが続いていた
・この隙に、泥棒ブルネロは美姫アンジェリカから魔法の指輪を盗み取る
・チェルケス王サクリパンと女武者マルフィーザ、離れて休憩する
・泥棒ブルネロ、女武者マルフィーザの剣とチェルケス王サクリパンの名馬フロンティアッテを盗んで逃走する
・カタイの首都アルブラッカへ向けて、新たな敵兵・トルコ軍がやってくる
・美姫アンジェリカ、親類でありフランスへの侵攻を計画中のセリカン王グラダッソへ救援を求めようと考え、チェルケス王サクリパンがその役目を請け負う


◇第6章 魔女モルガナの前髪
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.2-6.html

パラディンオルランド、魔女ファレリーナと共に、かつてパラディンリナルドが打ち負かされた場所にさしかかる
・魔女ファレリーナ、その場所は妖精モルガナ(初出では「魔女モルガナ」だが、後々「妖精」と称されることが多いのでこう呼ぶ)が仕掛けた罠で、モルガナの魔法によって強化されたアリダノという男が、騎士を次々と倒しているのだと語る
パラディンオルランド、悪漢アリダノが積み上げた戦利品の中にパラディンリナルドの武具があるのを発見し、先日争っていたことも忘れ仇討ちを決意する
・魔女ファレリーナ、パラディンオルランドと悪漢アリダノの戦いの隙に逃げ去る
パラディンオルランド、名剣バリサルダの助けもあり悪漢アリダノを殺す
パラディンオルランド、冒険の末に妖精モルガナが眠る泉のほとりに辿り着く
パラディンオルランド、逃走する妖精モルガナを捕まえる
・妖精モルガナ、モノドンテ(第7章でダモギール王だと語られる)の息子ジランテ以外の囚人たちを解放することを同意する
パラディンオルランド、捕まっていたパラディンリナルドや異教徒の騎士フロリマールらを解放し、モノドンテの息子ジランテを後に残す
パラディン・ドゥトン、自分はシャルルマーニュの使者としてキリスト教国の防衛のための帰還命令をパラディンたちに伝える途中でモルガナに捕まったのだ、と告げる
パラディンオルランド、美姫アンジェリカに夢中のため帰還命令を無視し、異教徒の騎士フロリマールと共にカタイの首都アルブラッカへ戻る


◇第7章 オルランドは初敗北し、フロリマールが友情を示すこと
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.2-7.html

パラディンリナルドたち、徒歩で旅をしている
パラディンリナルドら、乙女と出会い、海に浮かぶ島ダモギール王モノドンテの門番と出会う
・ダモギール王モノドンテの門番から、王と敵対している魔法使いにして巨人バリサルドへの報復を要求される
パラディンリナルドら、魔法使いにして巨人バリサルドと戦うが、魔術の餌食となり、囚われの身となる
・囚われた先にはイングランドの騎士アストルフォらがいた
パラディンオルランドと異教徒の騎士フロリマール、カタイの首都アルブラッカを目指す途上、泥棒ブルネロを追いかける女武者マルフィーザを目にする
パラディンオルランド、名剣バリサルダと角笛を(泥棒ブルネロに?)盗まれる
パラディンオルランドと異教徒の騎士フロリマール、徒歩で盗人を追う
パラディンオルランドと異教徒の騎士フロリマール、先にパラディンリナルドが出会った乙女と、乙女オリジッレが言い争っているのに出会う
パラディンオルランド、名剣ドゥリンダナと名馬ブリリアドロを盗まれた怒りを忘れ、乙女オリジッレを旅の一行として受け入れ、パラディンリナルドらと同様に、魔法使いにして巨人バリサルドとの戦いに向かう(名剣ドゥリンダナと名馬ブリリアドロ、ふたたびオルランドの手に)
パラディンオルランド、魔法使いにして巨人バリサルドに打ち負かされ、捕虜を少し離れた牢獄まで運搬する船に乗せられる
・異教徒の騎士フロリマール、魔法使いにして巨人バリサルドを殺す
パラディンオルランドと異教徒の騎士フロリマール、捕虜を運ぶ船の船長を尋問する
・船長、魔法使いにして巨人バリサルドはダモギール王モノドンテの家来であると語る
・ダモギール王モノドンテには2人の息子がいたが、1人目は幼い頃バルディノという奴隷に誘拐され、2人目は妖精モルガナに連れ去られ幽閉されていた
・妖精モルガナはパラディンオルランドと引き換えに息子を返すと申し出ており、オルランドを捕えるためにダモギール王モノドンテは魔法使いにして巨人バリサルドに命じて戦士を片端から捕えていたらしい
・魔法使いにして巨人バリサルドが捕えた戦士の中には、パラディンリナルド、騎士アストルフォ、パラディン・ドゥトン、グリフォンとアクィラントの兄弟などがいた
パラディンオルランドや異教徒の騎士フロリマールやその他の戦士たちを乗せた船はダモギールへと向かう
・ダモギールにて、乙女オリジッレは恋するグリフォンを解放してもらおうと、オルランドがいることをダモギール王モノドンテに知らせる
・ダモギール王モノドンテ、乙女オリジッレの申し出に従い、グリフォンとアクィラントの兄弟とオリジッレを解放する
パラディンオルランドと異教徒の騎士フロリマール、ダモギール王モノドンテの捕虜となる
パラディンオルランド、牢獄の中で異教徒の騎士フロリマールに洗礼を施す
・騎士フロリマール、看守に自分がパラディンオルランドだと偽り、ダモギール王モノドンテのもとへ連行される
・騎士フロリマール、ダモギール王モノドンテに対し、仲間たちを牢獄から出して妖精モルガナのもとへ送り、力ずくでモノドンテの息子ジランテを取り戻すよう提案し、失敗した場合は自分をモルガナへ差し出すように言う
・ダモギール王モノドンテ、この提案を受け入れ、パラディンオルランドは牢から解放される
・騎士フロリマール、オルランドと偽名を使い、一般の囚人とともに過ごすが、騎士アストルフォにより秘密が露見してしまう
・ダモギール王モノドンテは激怒し、詐欺の罪によって死刑にする前段階として、騎士フロリマールを投獄する


◇第8章 フロリマールの過去が明らかにされること
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.2-8.html

パラディンオルランド、かつて悪漢アリダノが守護していた泉に辿り着く
・泉のそばには泣いている妖精モルガナと竜の死体がある
・妖精モルガナは竜を抱え上げ、近くに停めてあった小型船に乗り込む
・魔法の船は泉の中心に辿り着くと、泉の底まで沈んでいった
・そこへ騎士フロリマールの恋人フロリドリがやって来る
・妖精モルガナはダモギール王モノドンテの息子ジリアンテ(前出ジランテ)を竜へと変身させ、悪漢アリダノの代役を務め、彼女の領域を警護させるつもりだった
・しかし、変身が終わるとすぐに、ダモギール王モノドンテの息子ジリアンテは悲鳴を上げて息絶えた
・妖精モルガナは、地下の世界ならば彼を生き返らせることができるかもしれないと思い、泉の底へ降りていたのだった
・騎士フロリマールの恋人フロリドリは、かつてダモギール王モノドンテの奴隷だったバルディノに出会っていた
・もと奴隷バルディノは王への復讐のため、王の長男(騎士フロリマール)を誘拐し、シルヴァン・タワーの領主に売り払った
・シルヴァン・タワーの領主は王の長男(騎士フロリマール)に愛情を抱き、自分の子として育て、財産を残して亡くなった(http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.1-14.html末尾参照)
・子供(騎士フロリマール)は武術を愛するがゆえ旅に出、バルディノを城主にしたあと、シルヴァン・タワーを出て行った
・騎士フロリマールの不在を狙い、近隣に住むルパルドがシルヴァン・タワーを襲撃したため、もと奴隷バルダノ(=バルディノ)はフロリマールの行き先を探し、妖精モルガナの捕虜になっていることを突き止めた
・騎士フロリマールの恋人フロリドリはパラディンオルランドに、妖精モルガナからフロリマールを解放することへの協力を依頼する
パラディンオルランドは騎士フロリマールの恋人フロリドリに、フロリマールに何が起きたかを説明し、彼を自由にするには、妖精モルガナの捕虜となっている、ダモギール王モノドンテの息子ジリアンテを連れてこなければならないと語る
パラディンオルランドはかつて通った道を行き、泉のふちで妖精モルガナを発見する
・妖精モルガナは人間の姿を取り戻したダギール王モノドンテの息子ジリアンテを愛撫していた
パラディンオルランド、ダギール王モノドンテの息子ジリアンテを解放し、騎士フロリマールの恋人フロリドリとともに、ダギールへ帰還する
・ダギール王モノドンテ、息子を2人とも(騎士フロリマールとジリアンテ)取り戻せたことに喜び、王と人民はキリスト教に改宗し、パラディンリナルド、騎士アストルフォ、パラディン・ドゥトンら囚人を解放する(おそらくこの時点でリナルドは名馬バヤールに、アストルフォは名馬ラビカンに乗ることになる)
・黄金のリンゴの乙女が姿を表し、ダギール王モノドンテの娘であることが発覚する
パラディン・ドゥトン、キリスト教国の防衛の任を思い出させる
パラディンリナルド、バビロンの騎士イロルド、バビロンの紳士プラシルド(このバビロンの二人は1巻11章でキリスト教に改宗している)、騎士アストルフォらはフランスへの召還命令に従う
パラディンオルランド(おそらく名馬ブリリアドロを取り戻している)と騎士フロリマールはカタイの首都アルブラッカへ戻っていく


◇第9章 ヨーロッパに帰還するリナルドたち
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.2-9.html

パラディンリナルドパラディン・ドゥトン、騎士アストルフォら、ヨーロッパへさしかかる
・騎士アストルフォ、妖精モルガナの姉妹にしてアタリベリの女王アルチーナに馬(名馬ラビカン?)に乗ったままさらわれる(アストルフォとアルチーナの件については『狂えるオルランド』で語られる)
パラディンリナルド、名馬バヤールに乗ってパラディン・ドゥトンを助ける
パラディンリナルドら、ハンガリーのブタ(現在のブダペストの西側部分)に到着する
ハンガリー王、息子のオッタチエロとともにパラディンリナルドを軍隊の指揮官に銘じ、キリスト教国の救援に向かわせる
ハンガリー軍、ロンバルディアのデジレウス王軍と合流した上でジェノヴァのアルプス山を通過し、プロヴァンスへ到着する
・さらに進軍すると、ハンガリーロンバルディア同盟軍は、アルジェリア王ロドモン率いる異教徒軍とキリスト教徒軍が戦っているのに遭遇する
パラディンリナルドアルジェリア王ロドモンと一騎打ちし、落馬させる
パラディンリナルド、名馬バヤールを荷の間に繋ぎ、アルジェリア王ロドモンと徒歩での戦いをするため戦場に戻る
・その間ハンガリー王の息子オッタチエロは負傷し、パラディン・ドゥトンは捕虜になっていた
・再びパラディンリナルドアルジェリア王ロドモンと戦っていると、シャルルマーニュ軍が進軍してくる
アルジェリア王ロドモンはパラディン・ドゥトンの馬に乗り、徒歩のパラディンリナルドを置き去りにして敵軍に攻撃を仕掛ける
パラディンリナルド、名馬バヤールを見つけると、馬に乗って戦場に戻って来る
アルジェリア王ロドモン、計略により自分がアーデンの森にいるとパラディンリナルドに思い込ませ、森へ誘いこむ
アルジェリア王ロドモン、スペイン騎士フェッラウと出会い、口論となり、2人は決闘する


◇第10章 リナルドが愛を取り戻し、ついにルッジェーロが登場すること
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.2-10.html

アルジェリア王ロドモンとスペイン騎士フェッラウは交戦中である
パラディンリナルド、アーデンの森にて、裸の美しい男の子と、やはり美しい3人の裸の乙女たちに落馬させられ、気を失うまで花の枝で叩かれる
パラディンリナルド、森の中を引っ張られ、愛の泉の水を飲むよう仕向けられる
パラディンリナルド、美姫アンジェリカへの愛を取り戻し、名馬バヤールに飛び乗り、美姫アンジェリカに謝罪するためインド(作者はカタイ=契丹=中国とインドを区別していない)へと向かう
パラディンオルランド、とある乙女と騎士に出会う
・女武者マルフィーザ、泥棒ブルネロを追っているが、馬が倒れてしまう
・泥棒ブルネロ、アフリカのビゼルト(チェニジアの都市)に到着し、アフリカ王アグラマンテに面会する
・泥棒ブルネロ、アフリカ王アグラマンテに、美姫アンジェリカから盗んだ魔法の指輪と、パラディンオルランドから盗んだ角笛を披露する
・アフリカ王アグラマンテ、泥棒ブルネロを約束通りティンタジナの王にする
・アフリカ王アグラマンテの臣下たち、ルッジェーロの捜索のためカレナ山に到着する
・登攀不可能なため山頂の魔法使いアトランテの屋敷に辿り着くことができず、泥棒ブルネロは平地で馬上槍試合を開催し、ルッジェーロをおびき出そうとする
・この試みは成功し、ルッジェーロは馬上槍試合に姿を現す
・泥棒ブルネロ、チェルケス王サクリパンから盗んだ名馬フロンティラッテ(2巻5章参照)――のちフロンティノと改名――、パラディンオルランドから盗んだ名剣バリサルダ(2巻7章参照)をルッジェーロに与える
・ルッジェーロは傷を負う(殺傷能力のない武器だけを使え、との命があったにもかかわらず)が、復讐に相手を殺し、山頂に戻って傷を癒す
・ルッジェーロ、フランス侵攻作戦に参加することを決める


◇第11章 ナルキッソスの泉
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.2-11.html
パラディンオルランドと騎士フロリマール、インドへの旅の途上である
パラディンオルランドと騎士フロリマール、泣いている乙女カリドラとその命により橋を守る騎士に出会う
・橋を守る騎士と巡礼者が戦っている
・乙女カリドラの話では、橋の向こう側では川の水が泉に流れ込んでおり、その近くにナルキッソスの墓があるという
・墓は妖精シルバネラによって建てられたものであり、シルバネラは呪いを残して死んでいた
・その呪いとは、川を覗き込んだ者はそこに美しい幻影を見てしまい、川から離れることができなくなる、というものであった
・乙女カリドラの愛人ラービホ王も呪いの犠牲となって死んでいた
・乙女カリドラはパラディンオルランドに、橋を守る彼女の騎士に助太刀してくれるように頼む
パラディンオルランドが交戦中の2人に割り込むと、2人のうち片方はチェルケス王サクリパン、もう片方は乙女カリドラに使えるためスペインからインドまで同行してきた騎士イソリエロであることがわかる
パラディンオルランド、チェルケス王サクリパンに旅の目的を聞き、美姫アンジェリカの苦境を知ると、カタイの首都アルブラッカへ向かう
・チェルケス王サクリパン、グラダッソの王国(セリカン)へと向かう


◇12章 アンジェリカとフランスへ
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.2-12.html

パラディンオルランド、カタイの首都アルブラッカに到着し、美姫アンジェリカに会う
パラディンオルランド、美姫アンジェリカに、パラディンリナルドらがシャルルマーニュの援軍へと向かったことを告げる
・美姫アンジェリカ、パラディンリナルドへの恋心により、パラディンオルランドに自分をフランスまで連れて行ってくれるよう頼む
パラディンオルランドと美姫アンジェリカ、騎士フロリマールとその恋人フロリドリの一行、カタイの首都アルブラッカを脱出し、フランスを目指す
・騎士フロリマール、一行からはぐれる
パラディンオルランドと美姫アンジェリカと騎士フロリマールの恋人フロリドリ、人食い人種ライストリュゴン人と遭遇し、パラディンオルランドは名剣ドゥリンダナを振るい人食い人種を倒す
・美姫アンジェリカと騎士フロリマールの恋人フロリドリ、別々の方向に別れて逃げるが、偶然にもアンジェリカはパラディンオルランドと、フロリドリは騎士フロリマールと合流する
・騎士フロリマールの恋人フロリドリはパラディンオルランドが殺されたと思い込んでおり、そのことをフロリマールに伝える
・騎士フロリマールとその恋人フロリドリはパラディンオルランドを置き去りにした場所へ戻ろうとするが、また別の冒険が間に入ることになる
・騎士フロリマール、鎧を捨てて徒歩で剣のみで泥棒ブルネロを追いかけていた女武者マルフィーザに、鎧と馬を奪われる
・騎士フロリマール、盗賊から逃げる途中、タタール王アグリカンの遺体のある場所に辿り着き、アグリカンの鎧を身に着け盗賊に反撃する
・騎士フロリマール、ふたたび馬に乗り(盗賊から馬を奪った?)、パラディンオルランドを探しに出かける


◇13章 アンジェリカが嫌悪の泉の水を飲んでしまうこと
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.2-13.html

パラディンオルランドと美姫アンジェリカ、ダマスカス王ヌールッディーンを乗せた船がキプロスへ出港しようとしているのに出くわす
パラディンオルランド、ダマスカス王ヌールッディーンに誘われ、キプロス王の主催する馬上槍試合に参加する
・馬上槍試合の参加者のうち、実はコンスタンティノープルの皇帝バタロンであるギリシア人ゴスタンゾがいた
ギリシア人ゴスタンゾのお伴に、グリフォンとアクィラントの兄弟、それと乙女オリジッレがいた
パラディンオルランドと美姫アンジェリカ、ギリシア人ゴスタンゾの勧めに従い、フランス行きの船に乗り込む
パラディンオルランドと美姫アンジェリカ、プロヴァンスに上陸し、陸路でアーデンの森まで辿り着く
・美姫アンジェリカ、偶然にもアーデンの森の「嫌悪の泉」の水を飲み、パラディンリナルドへの恋心を失う
・そこへパラディンリナルドがやって来て、パラディンオルランドと戦い始める
・美姫アンジェリカは逃げ出し、シャルルマーニュの天幕までやって来る
・美姫アンジェリカの話を聞いたシャルルマーニュは、2人の従兄弟の戦いをやめさせ、争いの原因となったアンジェリカをバイエルン公ナモに引き渡す
シャルルマーニュ、サラセン人との戦いで最高の働きをした者に美姫アンジェリカを与えると約束する


◇第14章 悪魔を退けるロドモンとフェッラウの活躍
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.2-14.html

・アフリカのカレナ山での馬上槍試合で相手を殺してしまった騎士(ルッジェーロ)がいたことを聞き、アフリカ王アグラマンテは激怒する
・というのも、殺傷能力のない武器だけを用いるよう命じていたからである
・アフリカ王アグラマンテは、殺人の原因がルッジェーロに武器を渡した泥棒ブルネロにあると考え、ブルネロを縛り首にすることにする
・ルッジェーロがブルネロを助け出し、これまでの経緯をアフリカ王アグラマンテに説明する
・ルッジェーロの登場に歓喜したアフリカ王アグラマンテは、殺人の罪を不問に付し、彼を騎士に叙任する
・アフリカ騎士ルッジェーロ、アフリカ王アグラマンテの命により、キリスト教国への侵攻のためのアグラマンテ配下の軍が集まっているビゼルト(チュニジアの県)に送り込まれる
アルジェリア王ロドモン、アフリカへと帰還する(捕虜としてパラディン・ドゥトンなどを伴う)
アルジェリア王ロドモンとスペイン騎士フェッラウの戦いは、スペイン王マルシウスの使者により中断されていた
・使者によれば、ガヌロン(裏切者マガンツァ家のガン=ガロンヌ?)の扇動により、モントーバン(パラディンリナルドの父エイモンが治める)の包囲作戦が開始されていた
アルジェリア王ロドモンとスペイン騎士フェッラウはこの知らせを前に和解し、ともにモントーバンの包囲作戦に向かう
アルジェリア王ロドモンとスペイン騎士フェッラウは道中、モントーバンのエイモン公の息子ヴィヴィアンと魔法使いにして騎士マラジジと出会い、かれら及びマラジジが使役する悪魔と戦う
アルジェリア王ロドモンとスペイン騎士フェッラウは勝利し、エイモン公の息子ヴィヴィアンと魔法使いにして騎士マラジジを捕虜にする
アルジェリア王ロドモンとスペイン騎士フェッラウ、モントーバンの手前にあるスペイン軍の野営地に到着する


◇15章 フロリマールと竜のキス
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.2-15.html

・騎士フロリマール、恋人フロリドリとともにヨーロッパへやって来る
・騎士フロリマールと恋人フロリドリ、壮大な宮殿での冒険を行う
・蛇を武器にする巨人と、建物の中にあった墓を守る騎士(16章でブルサのウスベックと判明)を倒す
・騎士フロリマールと恋人フロリドリ、出入り口を見失う
・乙女が現れ、脱出するためには墓室を開き、何であっても中から出てきたものにキスをしなければならない、と告げる
・騎士フロリマールは言う通りにすると約束し、墓室から現れた竜にキスをする
・すると、竜は美しい乙女に姿を変える
・美しい乙女は妖精ドリステッラであり、シリアにある城まで案内してほしいと依頼するとともに、騎士フロリマールの馬と武具に魔法をかける
・騎士フロリマール、恋人フロリドリ、妖精ドリステッラ、シリアの城に向かう


◇16章 フロリマールの結婚
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.2-16.html

・妖精ドリステッラ、騎士フロリマールの無口ぶりをからかい、旅の退屈しのぎに身の上話を話す
・妖精ドリステッラの父はリサ(イタリア北部か)王ドリストンといい、2人の娘がいて、長女の方は子供の頃に誘拐され、行方不明になっていた
・長女は近所の王の息子、セオドアと婚約していた
・妖精ドリステッラは近所の王の息子セオドアと恋仲になり、父に結婚を願い出たが、ドリステッラはブルサ(トルコ北西部の都市)のウスベックと結婚させられた
・妖精ドリステッラは、近所の王の息子セオドアと関係を続けたため、ブルサのウスベックの嫉妬を買い、魔法をかけられてしまった
・そこへやって来た騎士フロリマールがブルサのウスベックを殺し、魔法を解いたのだった
・ここまで話したところで、一行は盗賊の襲撃を受ける
・騎士フロリマール、盗賊の首領を生け捕りにし、リサに連行しようとする
・盗賊の狩猟はかつて、リサ王ドリストンの長女を誘拐し、シルヴァン・タワーの領主に売り飛ばしたことがあった
・一行がリサ王ドリストンの城に到着すると、城は近所の王の息子セオドアにより、妖精ドリステッラとの結婚が許されなかった復讐のため包囲されていた
・シルヴァン・タワーで騎士フロリマールから求愛されていた恋人フロリドリがリサ王ドリストンの行方不明の長女であることが判明する
・リサ王ドリストンと近所の王の息子セオドアは和解し、セオドアと妖精ドリステッラ、騎士フロリマールと恋人フロリドリは結婚する
・騎士フロリマールとその妻フロリドリは、オルランドの探索のためにフランス行きの船に乗るが、突然風向きが変わり、カルタゴに流れ着く
・騎士フロリマール、キリスト教徒であることを隠し、首都ビゼルタ(ビゼルト?)のアフリカ王アグラマンテを訪問するため旅をしていると称す
・騎士フロリマール、ビゼルタで歓迎を受け、フランス侵攻のため、アフリカ騎士ルッジェーロとともに、アフリカ王アグラマンテの命により出発する


◇17章 魔の泉に飛び込むオルランド
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.2-17.html

・アフリカ王アグラマンテの軍、スペインに至る
・スペインで戦いは続いており、パラディンリナルドはスペイン騎士フェッラウと、スペインの巨人の王グランドニオはオリヴィエ侯爵と、サーペンティンはデーン人のオジェと、スペイン王マルシウスはシャルルマーニュと対戦していた
アルジェリア王ロドモンと騎士フロリマールが対戦している
パラディンオルランドはこれらの決戦に手を出さず見物していたが、新たな敵軍(アフリカ王アグラマンテの軍)がやって来るのを見かけ、戦う準備をする
シャルルマーニュ、新たな敵軍の到着を目にし、スペイン王マルシウスをその場に残し、パラディンリナルドにもスペイン騎士フェッラウとの戦いを中断するよう命ずる
シャルルマーニュ、向かって来る敵軍に対し自軍を指揮する
パラディンオルランド、サラセン人との戦いで手柄を立てて美姫アンジェリカを得るため、シャルルマーニュ軍が危機に陥るのを待つ
パラディンオルランド、疲弊したスペイン騎士フェッラウと会い、戦況を知ると、シャルルマーニュ軍に加勢する
パラディンオルランド、優れた武勇を発揮したのち、ルッジェーロのいる方へ進路をとる
・魔法使いアトランテ、ルッジェーロを守ろうとパラディンオルランドに幻影を見せ、アーデンの森へと誘い込む
パラディンオルランド、泉の近くで名馬ブリリアドロから降り、泉の底に水晶の宮殿と城壁の中で踊る淑女たちを目にする
パラディンオルランド、冒険の誘惑に勝てず、泉の中に飛び込む


https://imaki.hatenadiary.jp/entry/2018/12/31/000935につづく)

『恋するオルランド』メモ(第1巻)

 恋するオルランドhttp://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.0.htmlを読んでいるのですが、三回くらい途中でこんがらがって頭から読み返す破目になっているので、観念してメモを付けることにしました。一覧性のあるあらすじが欲しかった。
 「騎士」「パラディン」といった肩書については、訳文の同一章中でそう称された時点で以後も付けるようにしていますが、例外もあります。また、「名剣」と「名馬」については、訳文になくとも必ず付けるようにしています。
 個人的には、オルガーニャ=オルガンガ(多分)に気付けたのがよかったです。フロリドリがいつの間にか移動したのかと思った。

■第1巻
◇第1章 東洋の美姫アンジェリカがやってくること
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.1-1.html

・インドよりかなたの地の君主グラダッソ、オルランドの名剣ドゥリンダナと騎士リナルドの名馬バヤールを目当てにフランスに遠征を開始する
シャルルマーニュ、馬上槍試合を開催する
シャルルマーニュ、祭にキリスト教徒と異教徒の客を招待する
・タニスの美姫アンジェリカ、弟アルガリア(魔法の槍=金の槍と名馬ラビカン、魔法の指輪を所持)と共にシャルルマーニュのもとを訪れる
オルランドをはじめとするすべての招待客、シャルルマーニュまでも美姫アンジェリカへ恋心を抱く
・美姫アンジェリカ、馬上槍試合に弟アルガリアを出場させ、アルガリアと立ち合い落馬した者は虜囚とし、勝った者に自分を与えると述べる
・魔法使いにして騎士マラジジ、魔法の本により美姫アンジェリカの父がカタイのガラフロン王であること、また邪悪な企みを持っていることを見抜き、彼女の暗殺を試みる
・魔法使いにして騎士マラジジ、美姫アンジェリカが魔法の指輪を付けていたことにより暗殺に失敗し、逆に捕えられる
・美姫アンジェリカ、魔法使いにして騎士マラジジの魔法の本を用い彼をカタイの父王ガラフロンのもとへ送る
・騎士アストルフォ、美姫アンジェリカの弟アルガリアとの馬上槍試合に負け、アンジェリカの虜囚となる
・スペイン騎士フェッラウ、美姫アンジェリカの弟アルガリアと立ち合い落馬するも、剣での立ち合いに持ち込む
・美姫アンジェリカの弟アルガリア、魔法の槍を立ち木に立て掛けたまま忘れる
・美姫アンジェリカの弟アルガリア、スペイン騎士騎士フェッラウとアンジェリカの結婚に同意する
・美姫アンジェリカ、スペイン騎士フェッラウを嫌い、カタイへと逃げようとする間、フェッラウと戦い続けるよう弟アルガリアに頼む
・美姫アンジェリカ、機を見てアーデンの森で弟アルガリアと落ち合うことを提案し、姿を消す
・美姫アンジェリカの弟アルガリアも姿を消し、スペイン騎士フェッラウこれを追跡する
・騎士アストルフォ、うやむやのうちに自由となる
・騎士アストルフォ、美姫アンジェリカの弟アルガリアが置き忘れた魔法の槍を手に入れる
・騎士アストルフォ、スペイン騎士フェッラウを探し森をうろつく騎士リナルドと出会い、美姫アンジェリカがどこかへ行ってしまったことを説明する
・騎士リナルドは美姫アンジェリカを追い、騎士アストルフォはパリへ向かう
オルランド、スペイン騎士フェッラウを探しに出、アーデンの森に向かう途中で美姫アンジェリカについての事情を聞き(アストルフォに?)、騎士リナルドに激しい嫉妬を抱き、リナルドを追跡する
・スペイン騎士フェッラウ、騎士リナルドオルランド、美姫アンジェリカを巡る追跡へと参加することとなる。


◇第2章 アーデンの森の2つの魔法の泉
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.1-2.html

・魔法の槍(かつて美姫アンジェリカの弟アルガリアのものだった)を持った騎士アストルフォ、トーナメントで巨人グランドニオを落馬させ勝利する
・騎士アストルフォ、ガン、ピナベルその他マガンツァ家の者たち(騎士たち)をことごとく落馬させる
・騎士アストルフォ、反逆の輩(前述のマガンツァ家の者たち?)に背中から襲われ、落馬させられる
・騎士アストルフォ激昂し、敵味方の区別なく襲いかかったため逮捕され、投獄される
・騎士リナルド、アーデンの森へ辿り着き、かつてマーリンが作った恋を憎しみへと変える泉の水を飲む
・騎士リナルド、やはりマーリンが作ったもうひとつの泉(愛の泉)のそばへ行き、眠りにつく
・美姫アンジェリカが偶然に愛の泉のそばにやってきて泉の水を飲み、ちょうどそこにいた騎士リナルドへの恋情を抱く
・美姫アンジェリカ、目覚めた騎士リナルドに愛を告白するも拒絶され、泣きながら眠り込む
・スペイン騎士フェッラウ、美姫アンジェリカとその弟アルガリアを求めアーデンの森へ来る
・スペイン騎士フェッラウ、美姫アンジェリカの弟アルガリアが眠り込んでいるのを発見し、アルガリアの名馬ラビカンを解き放つ
・スペイン騎士フェッラウ、美姫アンジェリカの弟アルガリアを決闘により殺害する
オルランド、眠る美姫アンジェリカを発見する
・スペイン騎士フェッラウがその場へ到着し、オルランドとフェッラウの決闘が始まる
・騒ぎに目を覚ました美姫アンジェリカ、逃げ出す
オルランドとスペイン騎士フェッラウの決闘の最中、騎士フェッラウの故国スペイン(当時はイスラム国家)からの使者が到着し、自分はフロドエスピナの親類であること、スペインがセリカン王グラダッソに攻められ危機にあること、そのためフェッラウのスペインへの帰還が求められていることを知らせる
・スペイン騎士フェッラウ、故国へと向かう


◇第3章 セリカン王グラダッソの侵略
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.1-3.html

・スペインがセリカン王グラダッソに攻め込まれている
シャルルマーニュ、議会を招集し、スペインを救援すること、そのためにオルランドを呼び戻すこと、パラディン(ここで初めてパラディンと明言される)・リナルドを指揮官として派遣することを決定する
・バロセロナへ避難していたスペイン王マルシウスのもとへ、パラディンリナルドが到着する
・フランス・スペイン連合軍(同盟軍)、セリカン王グラダッソ軍と激突する
・名馬アルファナに乗ったセリカン王グラダッソ、名馬バヤールに乗ったパラディンリナルドと戦うも、戦場の流れによって別れ別れとなる
パラディンリナルドセリカン王グラダッソ再会し、後日、徒歩で決闘する約束をする
・決闘にはパラディンリナルドの名馬バヤールと、セリカン王グラダッソの獲得した捕虜が賭けられ、決闘の勝敗にかかわらずグラダッソは自国へ引き返し、二度とヨーロッパに足を踏み入れないことが約される
・インドに帰還していた美姫アンジェリカ、魔法使いにして騎士マラジジを解放し、自分のパラディンリナルドへの恋に協力することを約束させる
パラディンリナルドセリカン王グラダッソとの決闘のため出発する
・魔法使いにして騎士マラジジ、呼び出した悪魔をセリカン王グラダッソに姿を変えさせてパラディンリナルドをおびき出し、船に乗せる
・船はやがて陸地に着き、そこには美しい庭園が広がっている
パラディンリナルド、庭園へ向かう


◇第4章 オルランドの怪物退治
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.1-4.html

パラディンオルランド(この章の末尾に「パラディンにふさわしく」との形容があるため、以後こう表する)、タニスに着き、いかなる疑問も解決する本を手に入れる
パラディンオルランド、本の教えに従ってスフィンクスを探し、スフィンクスから美姫アンジェリカがカタイの国、アルブラッカという街にいるとの情報を得る
パラディンオルランド、巨人、サイクロプスと戦いこれを退治する
サイクロプスとの戦いの際、名剣ドゥリンダナを奪われパラディンオルランドに斬りつけられるが、オルランドは傷付かない(オルランドの肌はダイヤの硬さで、足の裏以外の部位が怪我をすることがない)
パラディンオルランド、何本もの道が交差する場所で使者に会い、タタール王アグリカンがカタイの首都アルブラッカを包囲攻撃していること、アグリカンが美姫アンジェリカへの求婚が聞き入れられなかったためその挙に出たこと、使者はチェルケス王サクリパンに援軍を求めに行く途中であることを知る
パラディンオルランド、カタイの首都アルブラッカへ行き美姫アンジェリカの役に立つことを願う
パラディンオルランド、とある橋のそばで黄金のゴブレットを持つ乙女に出会う
パラディンオルランド、乙女の差し出したゴブレットの中身を飲み、その効果で旅の目的も自分が誰であるかも忘れ去り、乙女に従って宮殿に入る


◇第5章 アストルフォがセリカン軍を撃退すること
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.1-5.html

シャルルマーニュ軍、スペイン王マルシウスのキャンプから引き揚げ、フランスへ帰還する(定められていた時間に指揮官のパラディンリナルドが帰還しなければそうするように命ぜられていた)
スペイン王マルシウス、セリカン王グラダッソの臣下となる
・スペイン軍を加えたセリカン王グラダッソの軍、パリへ向けて進軍する
シャルルマーニュ軍、セリカン王グラダッソの軍を迎え撃つも敗北し、シャルルマーニュパラディンの殆どが捕虜となる
セリカン王グラダッソ、シャルルマーニュに対し、今まで征服した土地と引き換えに、名馬バヤールと名剣ドゥリンダナを渡すよう持ちかける
・名剣ドゥリンダナは持ち主のパラディンオルランドと共に行方不明であり、パラディンリナルドの名馬バヤールはリナルドが徒歩でセリカン王グラダッソとの決闘に赴いた際、リナルドの弟リッチャルデットの管理するところとなり、現在はパリにいる
シャルルマーニュセリカン王グラダッソの条件を呑み、パリから名馬バヤールを取り寄せようとするが、パリにいた騎士アストルフォが異議を唱える
・騎士アストルフォ、自分と決闘し勝たねば名馬バヤールは渡さないと主張する
・騎士アストルフォとセリカン王グラダッソ、アストルフォは名馬バヤールを、グラダッソはすべての捕虜の解放とセリカンへの帰還を賭けて決闘する
・騎士アストルフォ、魔法の槍によりセリカン王グラダッソとの決闘に勝利する
・騎士アストルフォはオルランドたちの捜索に出発し、セリカン王グラダッソは自国に帰還する


◇第6章 リナルドとアルタリパ城の怪異
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.1-6.html

パラディンリナルドを乗せた船、陸地『喜びの庭』に着く
パラディンリナルドは上陸し、宮殿に入るが、そこの女主人が美姫アンジェリカであると聞かされて激怒し、船着場まで戻る
パラディンリナルドは再び船に乗り、別の岸へ上陸する
パラディンリナルド、落とし穴にはまり、アルタリパという城の虜囚となる
パラディンリナルド、アルタリパで出会った老婆から城にまつわる話を聞き、また怪物の餌にされることを告げられる
パラディンリナルド、怪物の部屋へと降ろされ、怪物と戦う
パラディンリナルド、怪物に名剣フスベルタを奪われ、壁から伸びる桁(はり)の上へと逃れる
・そこへ美姫アンジェリカが現れ、パラディンリナルドにともに逃げるように誘うが、リナルドは拒絶する
パラディンリナルド、美姫アンジェリカの助力により怪物を絞殺し、アルタリパ城を脱出する
パラディンリナルド、海岸沿いを歩いて行く


◇第7章 アストルフォとチェルケス王の活躍
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.1-7.html

・騎士アストルフォ、名馬バヤールを本来の持ち主のパラディンリナルドへ返すため、リナルドパラディンオルランド捜索の旅に出ている
・騎士アストルフォ、チェルケスに到着する
・チェルケス王サクリパン、騎士アストルフォに自分に仕えるよう求めるが、拒絶される
・騎士アストルフォは旅を続け、チェルケス王サクリパンはその後を追う
・騎士アストルフォ、異教徒の騎士フロリマールとその恋人(10章でフロリドリという名だと明かされる)と出会う
・騎士アストルフォと異教徒の騎士フロリマール、名馬バヤールとフロリマールの恋人を互いにかけて決闘する
・決闘の際、異教徒の騎士フロリマールの馬は死に至る
・騎士アストルフォは勝利するが、自分はただ名誉のために戦っただけだと述べ、勝者の権利を放棄する
・異教徒の騎士フロリマールは騎士アストルフォに永遠の忠誠と感謝を誓う
・チェルケス王サクリパンがやって来て、異教徒の騎士フロリマールにはその恋人を、騎士アストルフォには名馬バヤールと武具をよこせと言って決闘を申し込む
・騎士アストルフォはチェルケス王サクリパンを打ち負かし、サクリパンの馬を異教徒の騎士フロリマールに与える
・チェルケス王サクリパン、徒歩でチェルケス軍のもとへ帰る
・騎士アストルフォ、異教徒の騎士フロリマール、その恋人の3人は、かつてパラディンオルランドが連れ去られた橋へ辿り着く
・魔法の杯を持った乙女が現れ、杯の中身を飲むことを勧めるが、騎士アストルフォは拒否する
・魔法の杯の乙女は杯を地面に投げつけ、たちまち炎が起こり、橋は通行不能となる
・異教徒の騎士フロリマールの恋人の導きに従い、騎士アストルフォとフロリマールは別の橋に辿り着く
・橋を渡ると、そこは魔法の庭である
・騎士アストルフォと異教徒の騎士フロリマールが中に入ると、たちまち魔法の庭の騎士たち(記憶を失っている)の攻撃を受ける
・騎士アストルフォ、魔法の庭の騎士たちの中にパラディンオルランドを認めると、名馬バヤールを駆って逃げ去る
・異教徒の騎士フロリマールは降伏し、杯の水を飲み、他の者たちと同じように記憶を失い、魔法の庭の住人となる
・魔法の庭の主はドラゴンティナという妖精であり、タタール王アグリカンが包囲攻撃仲のカタイの首都アルブラッカの救援に向かおうとする騎士たちをとらえていた
・騎士アストルフォはカタイの首都アルブラッカに到着し、美姫アンジェリカに迎え入れられる
・騎士アストルフォは単身タタール王アグリカンの野営地に向かい、敵軍の騎士たちを次々と魔法の槍で落馬させるも、衆寡敵せず結局捕虜にされてしまう
・チェルケス王サクリパンの率いる、カタイへの援軍がカタイの首都アルブラッカへやってくる
タタール王アグリカンは名馬バヤールに乗り(金の槍は装備せず)、チェルケス軍の奇襲から自軍を立て直すことに成功する
タタール王アグリカンとチェルケス王サクリパンは一騎打ちを行い、サクリパンは負けそうになる
・チェルケス軍が決闘の場に乱入し、2人は引き離される
・チェルケス軍、混乱に陥り、カタイの街アルブラッカへ逃げ込む
タタール王アグリカンは混乱に乗じ、カタイの街アルブラッカに入り込むが、チュルケス・カタイの同盟軍を前に退却する


◇第8章 バビロンのプラシルドの冒険
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.1-8.html

パラディンリナルド、道中で異教徒の騎士フロリマールの恋人がすすり泣いているのに出会う
・異教徒の騎士フロリマールの恋人、パラディンリナルドに、パラディンオルランドと戦えるだけの力のある戦士を探していると伝える
パラディンリナルド、異教徒の騎士フロリマールの恋人に協力することを約束する
・異教徒の騎士フロリマールの恋人、道中でパラディンリナルドに、バビロンの騎士イロルドとその妻ディスピナ、ディスピナに思いを寄せる紳士プラシルドの物語を語る
・バビロンの紳士プラシルドは冒険の末、色々あってバビロンの騎士イロルドからその妻ディスピナを得ていた


◇第9章 リナルドはグリフィンとケンタウロスを退治すること
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.1-9.html

パラディンリナルド、かつて美姫アンジェリカの弟アルガリアが乗っていた名馬、ラビカンに出会う
・名馬ラビカンは、スペイン騎士フェッラウによって美姫アンジェリカの弟アルガリアが殺されたため解放され、生まれ育った洞窟に戻り、2匹のグリフィンと1人の巨人のもとで暮らしていた
パラディンリナルド、巨人とグリフィンを倒す
パラディンリナルド、発見した画板と本の指示に従い、ラビカンを手に入れるかわりに、バルダッサ王チュフラルデイノに殺された乙女の仇を討つことを誓う
・異教徒の騎士フロリマールの恋人、パラディンリナルドが眠っているあいだにケンタウロスにさらわれる
・目を覚ましたパラディンリナルドケンタウロスと戦い、ケンタウロスは逃走する
・逃走するケンタウロスは、異教徒の騎士フロリマールの恋人を川へ投げ捨て、彼女はそのまま流されてしまう
パラディンリナルドケンタウロスを倒すが、道案内の乙女を失い、一人で北を目指して行く


◇第10章 アンジェリカが援軍を求めること
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.1-10.html

・カタイの街アルブラッカにおいて、美姫アンジェリカ、チェルケス王サクリパン、バルダッサ王チュッフラディノ(前出のチュフラルデイノ)ら、砦に籠る
・美姫アンジェリカ、魔法の指輪を持ち、援軍を求めて砦を出発する
・美姫アンジェリカ、オルガーニャ(チェルケスの近く)王の配下の老人の罠にかかり、虜囚の身となる
・美姫アンジェリカ、囚われた先で異教徒の騎士フロリマールの恋人フロリドリに出会う
・異教徒の騎士フロリマールの恋人フロリドリは、ケンタウロスによって川に投げ込まれた後、オルガーニャ王(おそらく魔女ファレリーナのこと――11章参照)配下の老人に引き上げられていたのだ
・美姫アンジェリカ、異教徒の騎士フロリマールの恋人フロリドリより、妖精ドラゴンティナの庭園にパラディンオルランドや異教徒の騎士フロリマールが囚われていることを知り、かれらを救出し援軍にしようと思い立つ
・美姫アンジェリカ、指輪の力で脱出し、妖精ドラゴンティナの庭園へ行く
・美姫アンジェリカ、指輪の力で妖精ドラゴンティナの庭園の騎士たち(パラディンオルランドや異教徒の騎士フロリマールら)を解放し、カタイの首都アルブラッカに来て力になってくれるよう依頼する
・カタイの首都アルブラッカにおいて、バルダッサ王チュッフラディノが反逆し、チェルケス王サクリパンらをまとめて捕虜とし、タタール王アグリカンに使者を送り、砦が自分の手で陥落したことを伝える
タタール王アグリカン、バルダッサ王チュッフラディノの申し出を拒絶し、自力で砦を陥落させたのち、チュッフラディノ王を処刑すると宣言する
パラディンオルランドと9人の騎士たち、美姫アンジェリカとともにカタイの首都アルブラッカの手前の地点まで到着し、タタール王アグリカンの野営地に突撃し、砦の前までやってくる
・砦はバルダッサ王チュッフラディノが占拠しており、チュッフラディノ王は、チェルケス王サクリパンらの報復から自分を守ることを条件に、パラディンオルランドたちを砦の中に入れると宣言する
パラディンオルランドはこの申し出を拒否するが、美姫アンジェリカがこの条件に同意し、同行者たちも条件を受け入れ、砦に入る
パラディンオルランド、異教徒の騎士フロリマール、エイドリアン、クラリオン、獅子のウベルトらは兵糧の確保のため出撃し、ガリフォンとアクイラントがカタイの首都アルブラッカに残ることになる
パラディンオルランドたち、敵軍の野営地に突撃する
タタール王アグリカン、パラディンオルランドらが寡兵で突撃してくるのを見ると、わずかな部下を残して軍を引かせ、互角の状況を作り出す
・そのとき、カタイ王ガラフロンの援軍、インドの女王にして女武者マルフィーザらとともに砦へと到着し、タタール軍と戦闘となる
タタール王アグリカン、自軍が総崩れになっていくのに気付き、パラディンオルランドに対し、決闘を明朝まで延期することを頼み、同意を得る
タタール王アグリカン、自軍を立て直し、カタイ王ガルフロンの軍の先陣を混乱させる
・女武者マルフィーザは戦場から離脱しており、カタイ王ガルフロンが死んだという知らせを聞くまで昼寝をすると告げていた


◇11章 リナルドプラシルドを救出すること
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.1-11.html

パラディンリナルド、北へ進む最中に、バビロンの騎士イロルドが嘆き悲しんでいるのに出会う
・バビロンの騎士イロルドは、かつてオルガンガ(=オルガーニャ?)王に成り代わった魔女ファレリーナの庭園に捕えられていたが、バビロンの紳士プラシルドが身代わりになって解放されたのだと述べる
・魔女ファレリーナの庭園には大蛇がおり、囚人が到着順に男女一組で餌とされ、今日がバビロンの紳士プラシルドが餌とされる日なのだという
・バビロンの騎士イロルドは、自分にはバビロンの紳士プラシルドを救う力がないと嘆いていたのだった
パラディンリナルドは、バビロンの騎士イロルドに協力し、バビロンの紳士プラシルドを救出することを申し出る
・バビロンの紳士プラシルドの救出は成功し、さらに、もう一人の生贄は異教徒の騎士フロリマールの恋人フロリドリであったことがわかる
・異教徒の騎士フロリマールの恋人フロリドリは、妖精ドラゴンティナの庭園にパラディンオルランドたちがいまだ虜にされていること(実はすでにアンジェリカがオルランドたちを解放している)、パラディンリナルドがその冒険の途中であること(第8章参照)を思い出させる
パラディンリナルド、妖精ドラゴンティナの庭園の破壊を決意する
・バビロンの紳士プラシルド、バビロンの騎士イロルド、異教徒フロリマールの恋人フロリドリはリナルドに感謝し、キリスト教の洗礼を受け、リナルドとともに妖精ドラゴンティナの庭園を目指す冒険に同行する
・その途中、タタール王アグリカン軍からの逃亡兵に遭遇し、彼が語る美姫アンジェリカ側の戦士の武勇を聞き、パラディンリナルドはその戦士がパラディンオルランドだと確信する(オルランドがすでに自由であると知ってドラゴンティナの庭園へ行く理由が失せ、オルランドに会うためカタイの首都アルブラッカへ行くことを決める?)


◇12章 リナルドは女武者と邂逅し、オルランドタタール王と決着をつけること
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.1-12.html

パラディンリナルドの一行(リナルド、異教徒の騎士フロリマールの恋人フロリドリ、バビロンの紳士イロルド、バビロンの騎士プラシルド)、女武者マルフィーザに出会う
パラディンリナルドの態度が女武者マルフィーザの気に入らなかったため争いとなり、バビロンの紳士イロルド、バビロンの騎士プラシルドは落馬させられ捕虜となり、リナルドとマルフィーザの決闘となる
・カタイ軍とタタール軍ではタタール側が不利であり、タタール王アグリカンはせめてパラディンオルランドを討とうと決意する
タタール王アグリカンは逃げるふりをしてパラディンオルランドを誘い、一対一の決闘に持ち込む
パラディンオルランドは決闘に勝利し、タタール王アグリカンは死ぬ
パラディンオルランドタタール王アグリカンの乗っていた馬が本来はパラディンリナルドの乗馬である名馬バヤールであることに気付く
パラディンオルランド、名馬バヤールに騎乗し、それまで自分が乗っていた名馬ブリリアドロを牽引して行く
パラディンオルランド、多くの財宝と乙女を乗せたラクダを連れた3人の巨人たちが騎兵と戦っているのに出会う


◇13章 リナルドとマルフィーザの転向
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.1-13.html

タタール軍は総崩れとなり、カタイ王ガラフロンは敵軍の野営地に入り込むと、騎士アストルフォたち囚人を解放する
・騎士アストルフォ、魔法の槍を装備する
・騎士アストルフォとカタイ王ガラフロンらはタタール軍を追撃し、パラディンリナルドと女武者マルフィーザが戦っているところまで来る
・カタイ王ガラフロン、パラディンリナルドの乗馬が名馬ラビカンであることに気付き、リナルドを、息子であり美姫アンジェリカの弟でもあるアルガリアの仇だと思い込む
・カタイ王ガラフロン、パラディンリナルドに撃ちかかる
・女武者マルフィーザ、決闘を邪魔されたのに腹を立て、カタイ王ガラフロンに武器を向ける
・異教徒の騎士フロリマールらがやって来てカタイ王ガラフロンに加勢し、女武者マルフィーザに敵対する
パラディンリナルド、女武者マルフィーザが多対一の状況にあることに我慢できず、マルフィーザに加勢し、カタイ軍と敵対する
・カタイ軍、散り散りとなってカタイの首都アルブラッカに戻る
・異教徒の騎士フロリマールの恋人フロリドリ、フロリマールと再会し、2人で近くの林に避難し、眠りにつく


◇14章 フロリマールの慟哭
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.1-14.html

・異教徒の騎士フロリマールの恋人フロリドリ、隠者にさらわれる
・異教徒の騎士フロリマール、恋人フロリドリを探す最中、3人の巨人が乙女を乗せたラクダを引いているのを発見する
・異教徒の騎士フロリマール、この乙女を恋人フロリドリだと思い込み巨人たちに戦いを挑む
タタール王アグリカンを倒したばかりのパラディンオルランドがその場へ到着し、異教徒の騎士フロリマールに加勢する(12章おわり参照)
・女武者マルフィーザとパラディンリナルド、カタイ王ガラフロンらをカタイの首都アルブラッカの砦まで追い詰める
パラディンリナルド、城門の前で、砦にいるバラダッカ(=バルダッサ)王チュッフラディノを罵る
パラディンリナルド、砦から出てきた騎士(?)たち(グリフォンとアキュラントの兄弟――10章のガリフォンとアクイラント?――魔法の馬と魔法の鎧を身につけている――、ウベルトとエイドリアン、クラリオン)と戦い、打ち負かす
・異教徒の騎士フロリマール、恋人フロリドリに会えないことに絶望し、慟哭する


◇15章 「黄金のリンゴの乙女」の物語
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.1-15.html

ラクダに乗っていた乙女、自分自身に起きた黄金のリンゴにまつわる冒険について語り始めるが、異教徒の騎士フロリマールは聞いていない
・黄金のリンゴの乙女は遠い島の王の娘であり、オードロとフォルデリコという2人の求婚者がいた
・黄金のリンゴの乙女はオードロと結婚したがったが、結局フォルデリコと結婚する破目になった
・異教徒の騎士フロリマールは朦朧としていたが、恋人フロリドリの捜索にパラディンオルランドと黄金のリンゴの乙女が協力することを提案されると、やる気を出して捜索に出発する
・異教徒の騎士フロリマールの恋人フロリドリ、隠者から逃げ出すが、森の中で野蛮人に捕まってしまう
・恋人フロリドリを探す異教徒の騎士フロリマール、森の中へやってくる(パラディンオルランドは名馬バヤール、フロリマールは名馬ブリリアドロ、黄金のリンゴの乙女はフロリマールの馬に騎乗)
パラディンオルランド、黄金のリンゴの乙女に物語の続きを話してくれるよう頼みこみ、乙女は話を続ける
・黄金のリンゴの乙女は策略によってフォルデリコを騙し、オードロと二人で駆け落ちするが、フォルデリコに取り戻されていた
・その帰り道、巨人たちに襲われて、黄金のリンゴの乙女と所持していた財産は巨人たちに奪われていた
・異教徒の騎士フロリマール、恋人フロリドリの捜索をするために仲間たちと別れ別れになる


◇16章 フロリマールと蛮人
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.1-16.html

・異教徒の騎士フロリマール、恋人フロリドリが捕えられている場所に辿り着く
・異教徒の騎士フロリマール、恋人フロリドリを捕えていた野蛮人と戦い、殺す
・異教徒の騎士フロリマール、先ほど別れてしまったパラディンオルランドを探しに出かける
・カタイの首都アルブラッカでパラディンリナルドと女武者マルフィーザ、バラダッカ王チュッフラデイノ麾下のカタイ側の騎士?たちと戦う
パラディンオルランド、異教徒の騎士フロリマールを探している


◇17章 オルランドが3度角笛を吹くこと
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.1-17.html

パラディンオルランド、本と角笛を携えた乙女に出会う
・本と角笛の乙女、パラディンオルランドに冒険を持ちかける
パラディンオルランド、三つの冒険に挑み、二つまで成功させる
パラディンオルランド、三つ目の冒険の内容に不満を抱き、本と角笛の乙女を置き去りにし、黄金のリンゴの乙女を鞍の後ろに座らせて出発する(フロリマールの馬はどうした?)


◇18章 オルランドリナルドの決戦
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.1-18.html

パラディンオルランド、オードロと出会い、黄金のリンゴの乙女を与える
パラディンリナルドと女武者マルフィーザら包囲軍、砦のカタイ・チェルケス連合軍との間の交戦を一時中断する
・騎士アストルフォ、従兄弟のパラディンリナルド側へと寝返る
パラディンオルランド、アルブラッカに到着し、砦の守備軍に加わる
・包囲軍と守備軍の戦いが再開される
パラディンオルランドパラディンリナルドが両陣営から選び出され、一騎打ちを行うが、オルランドの乗る名馬バヤールは本来の主人リナルドと戦おうとしない
パラディンリナルド、バラダッカ王テュッフラディノ(チュッフラディノ)を名馬ラビカンの尻尾にくくりつけて引きずり、死に至らしめる
パラディンオルランド、名馬バヤールから名馬ブリリアドロへと乗り換える(異教徒の騎士フロリマール、ブリリアドロをオルランドへ返す――いつの間にか二人は再会している)
パラディンオルランド、美姫アンジェリカの依頼に従い、オルガンガにあるファレリーナの庭園の破壊へと出発する
・美姫アンジェリカ、パラディンリナルドへ名馬バヤールを贈るが、リナルドは心を動かさない


◇19章 オルランドは女に騙されやすい
http://ayutori.web.fc2.com/orland/orland.1-19.html

パラディンオルランド、オルガーニャ(=オルガンガ)への道中で、木に吊り下げられた乙女オリジッレと武装した騎士ウルダーノに出会う
パラディンオルランド、乙女オリジッレを解放しようとするが、騎士ウルダーノに止められる
・騎士ウルダーノ、乙女オリジッレの悪行を語り、彼女はふさわしい罰を受けているのだと述べる
・騎士ウルダーノは、乙女オリジッレは自分に思いを寄せる四人(ウルダーノ、ルクリーノ、アリアンテ、オリンゴ)をそれぞれ騙し、互いに相争わせたのだと語る(このあたりの事情が何度読んでも理解できない)
・乙女オリジッレは無実を主張する
パラディンオルランドは乙女オリジッレを信じ、騎士ウルダーノらを打ち負かしこれを解放する
パラディンオルランド、乙女オリジッレに騙され、名馬ブリリアドロを奪われる


https://imaki.hatenadiary.jp/entry/20181230/p1へとつづく)

アニメ版艦これ感想リンク集

はてな記法忘れました.


・艦これ4話 そこにいないあなた いてくれるあなた -いぇひーおーるhttp://hamajijun.blog114.fc2.com/blog-entry-36.html

・艦これ――刺繍された挨拶(海への会話) - パンデモーニカはぱんでもヶ丘http://kyollect.hatenablog.com/entry/2015/03/21/182854

・アニメ艦これ最終話(独断と偏見)http://www.twitlonger.com/show/n_1sldgfk

・アニメ「艦隊これくしょん -艦これ-」感想  -Kousyoublog http://kousyou.cc/archives/11759

・"隣り合わせの轟沈と青春"など
http://twilog.org/H926/date-150202/allasc
http://twilog.org/H926/date-150205/allasc

.4話,"仲間の死を悲しんじゃいけないという法もないし、泣いてなきゃいけないという法もないですよ。"など
http://twilog.org/gyaam/date-150129/allasc

・【艦これ】アニメ艦これ4話まわりの好意系意見のRTの記録
https://twitter.com/highcampus/status/666241283480883201

都築真紀・長谷川光司『魔法少女リリカルなのは MOVIE 1st THE COMICS』

家族がいて/友達がいて
おうちとベッドと/ごはんの心配を/しなくてよくて
学校だって/楽しいのに
なんでなのかな
 
寂しくなる理由なんて
どこにもないのに
悲しいような
苦しくなるような
行き場のない/気持ちが
胸の奥から/出て行かない

 高町なのは、齢九歳の春である。
 月に吠える*1、じゃないけれど、わけもなく胸がつかえて、海に向かって吠えてしまうこともあるだろう。そんなことがあってもおかしくない年齢ではある。家族も友達もいて学校だって楽しいからこそ、理由もなく寂しさを感じることができる程度には、そして自分自身に違和感を持ち対象化できる程度には、彼女は心身ともに順調に育ちつつあるように見える。
 言い忘れていたが、これは劇場版のコミカライズではない。あんなリリカルの欠片もない代物とはまるで別物である。構成は小説反におおむね準拠しているが、もっとも似ているのは新房監督によるTV版第一期の、あの微妙に屈託した感じであろう。おそらく、過去もっともリリカルなのはこの『なのは』だ。
 やはりなのはさんの顔ばかり見てしまうのだけれど、TV版1stと同じく、ずいぶんとややこしい顔ばかりしている。単純な喜怒哀楽に分節できない、複雑な思いがあるのだろう。きっと、自分自身にもよくわからないような。「もしかしたら彼女自身もあんまりよくわかってないんじゃないかしら」。
 
 23ページのうしろあたまとか、実によいです。
 
 あと、フェイトさんの尻とか腰とかえろい。なのはさんの表情の次くらいに。
 
 空。空戦。なのはは本来空を飛ぶ人ではなかった、という話。資質からいえば彼女は本来「固定砲台」タイプで、空を飛び回るようにはできていない。空が好きだったのはフェイトの方で、なのはが「空戦」を志向したのも、そもそもあそこまで戦えるようになったのでさえ、ただフェイトに追いつきたいがためで。なんかもう、ねえ。ええ、たまりません。それを恋とか片思いとか、安易に名付けてしまいたくないほどに。

当たらない──
この子/こんなに飛ぶのが/上手かった──?

あの子──/こんなに強かった?
違うかな
強くなったんだ
なんのために?
誰のために──?

 
 小説版にせよこのマンガ版にせよ、なのはとフェイトの「最初で最後の本気の勝負」は、事件がすべて終わった後に置かれる。ジュエルシードを賭けたりしない純粋な勝負というわけだ。個人的には、二人が出会ったきっかけであるがゆえに、というTV版が好みなのだがここでは置く。
 このマンガ版では特にその意味は大きい。管理局の介入がTV版・劇場版よりほんの少し早まった結果、P・T事件は、なのはとフェイトとまったく関係のないところで終結してしまう。「事件の中心にいた二人の少女には/いまだ何の関係も生まれぬまま」に。事件の「報告書」*2という形式がそれを強調する。

 オチが思いつかないのでこのへんで終わる。

*1:《月に吠える、それは正しく君の悲しい心である。冬になつて私のところの白い小犬もいよいよ吠える。昼のうちは空に一羽の雀が啼いても吠える。夜はなほさらきらきらと霜が下りる。霜の下りる声まで嗅ぎ知つて吠える。天を仰ぎ、真実に地面(ぢべた)に生きてゐるものは悲しい。》《月に吠える犬は、自分の影に怪しみ恐れて吠えるのである。》。だから、外部に理由の見つからぬ寂しさとはつまり、自分自身が自分にとって距離があるもののように感ぜられる、ということである。萌芽しはじめた自意識に未だ馴れぬのだと説明してもいい。要するになのはさんもそろそろ知恵が付いてきた、という程度の話に僕には見える。

*2:小説版五章を参照

 理解について語りたい。あるいは想像力と共感と傲慢さについて。むろん僕は高町なのはのことをいっているのだ。 
 ひとりきりがさびしいのは、少しだけどわかるから、と彼女はいった。「少しだけど」というのが重要で、つまりほとんどわからないのだともいえる。
 
 両親が万年新婚夫婦で、兄と姉がとても仲良しでもあれば親密な師弟関係、にある家族のなかで、彼女はたしかに「少しばかり浮いているかもしれません」。とは言い条、裕福で愛情深い家庭で育った彼女が感じていた寂しさなど、きっと他人からみれば贅沢な悩みというほかはないのだが、少しだけどわかるから、と言うのは否定したくない。もとより個々人の悩みは絶対的であり他との比較を許さないのだから。

迷い猫オーバーラン! #1〜3

 1話。人間サイズの猫を見た、なんて言って、誰が信じてくれるだろう。でもそんなありえない嘘を信じるところからしか、始まらないことだってある……という話を期待していたのだが微妙に外された。まあそれはそれでよし。いちいち物語上の意味なんて持たせるのは不粋ぜよ。
 「ふん。自分の言っていることを信じてもらえない子供の気持ちなんて、あんたたちにはわかんないのよ!」。芹沢さんかっこいい。はやばやと説明じみた回想が挿入されるのはいかにも野暮だが、二回死ね、はやはりよい。死ね、なんて言われたところで、そいつはただの言葉でしかないのだから言い返せる。
 2話。サークルの結成を宣言するも活動内容は不問、というのがなんだか人類学に正しい気がしてよいですね。みんなで一緒でいるためになんかやるのであってその逆でない。いずれ千世には感謝すべきことになるであろうが、とりあえず普通にいいやつである。
 3話。わりと説明不要の傑作。いいフィルムは開始三十秒でそれと知れるね! なんというか、濃密さとか、ただならぬ感じとか、そういう気配がするものだと思う。
 「二回死ね」について補足すれば、幼い文乃にとて、死ね、と言われたことは深刻だったはずなんだけど、今ではなんだか無意味な口癖みたいになっていて、なるほど生きていればそういうこともあろうと思う。
 Bパート。巧は振り向きもせず出て行く一方、文乃はいったん振り向いて玄関の鍵をかける。たぶんこの時点でもう、見えているものが違うのだ。
 とりあえず画面がいちいち綺麗である。なお内容は普通にエモい程度。
 「乙女姉さんは、迷惑をかける天才だからさ」とか、ああもう!迷惑はかけていいものだし、迷惑をかけられるのも実はそんなに悪くない。でなければ誰も猫を拾ったりできないはずだから(ドヤ
 あと、巧は文乃のことを理解しているつもりだが、実はよくわかってなくて、しかしわりと正しく振る舞えてしまう、というバランス感覚の絶妙さを称えるべきですか。称えます。